(仮訳)デボン紀前期のライニーチャートで菌類の胞子内部から見出された特異な微小菌類
Krings, M. et al., 2010. An unusual microfungus in a fungal spore from the Lower Devonian Rhynie chert. Palaeontology. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1475-4983.2010.00959.x/full [Accessed September 18, 2014].
【R3-01112】2014/09/19投稿

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3行まとめ

デボン紀前期のライニーチャートから見出された、グロムス門の胞子内部に生育する化石菌類を検討し、Kryphiomyces catenulatusとして新種記載した。
本種の菌体は分枝した(偽?)隔壁を有する菌糸からなり、鎖状の膨大部が多数認められ、一部の菌糸の末端には球形の生殖構造が形成された。
本種の形態はサカゲツボカビ門、ツボカビ門、子嚢菌門の菌類に一部類似していたが、現生の菌類のいずれかに当てはめられるような特定の識別形質は欠いていた。
Rhynie, Aberdeenshire, Scotland

(新種)

Kryphiomyces catenulatus M. Krings, Dotzler, Longcore & T.N. Taylor
語源…(属名)隠れた菌(他の菌の胞子の内部に生育することから)/(種小名)鎖生の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Krispiromyces discoides
ライニーチャートで発見されている
形態的にやや類似している
本種と異なりグロムス門の胞子ではなく車軸藻植物のPalaeonitella craniiを宿主とする
Gonapodya polymorpha
菌糸の膨大部のサイズが顕著に類似することがある
菌糸の膨大部の形状が顕著に類似することがある
無色の壁を有する球形の構造を形成する
本種と異なり内部寄生性ではなく基質表面に生育する
Hyphochytrium spp.
鎖生する膨大部を有する
Haptospora tribrachispora
内部寄生性の菌である
菌糸の形態がやや類似している
本種と異なり他の菌ではなくヒルガタワムシ類を宿主とする