2021年11月19日 （仮訳）全世界のWickerhamomyces属菌の最新の種多様性および系統分類、およびタイ産の2新種の追加 Nundaeng, S. et al., 2021. An Updated Global Species Diversity and Phylogeny in the Genus Wickerhamomyces with Addition of Two New Species from Thailand. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/7/11/957 [Accessed November 19, 2021] 【R3-08977】2021/11/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 子嚢菌酵母のWickerhamomyces属について、多様性、分類、近年の文献を通覧して知見をまとめた。 タイのアッサム茶の茶畑土壌から分離されたW. lannaensisおよびW. nanensisの2新種を記載した。 また、新組み合わせW. myanmarensisを提唱し、本属菌の検索表を作成した。 Thailand, Chiang Mai Province, Thep Sadej, Doi Saket District （新種） Wickerhamomyces lannaensis S. Nundaeng, J. Kumla, N. Suwannarach & S. Lumyong 語源…ラーンナー（王国）産の 【よく似た種との区別】 Wickerhamomyces ochangensis アジアに分布する 土壌菌である 畑地に生息する 真の菌糸を欠く ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく韓国などに分布する 本種と異なりチャノキではなくジャガイモの畑から分離される 本種と異なりイヌリン、クレアチンを資化不能 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育不能 本種と異なり37°Cで生育可能 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Nan Province, Muang District, Sri Na Pan （新種） Wickerhamomyces nanensis J. Kumla, S. Nundaeng, N. Suwannarach & S. Lumyong 語源…ナーン（県）産の 【よく似た種との区別】 Wickerhamomyces chambardii 真の菌糸を欠く 37°Cで生育不能 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくフランスなどに分布する 本種と異なり土壌ではなくクリから分離される 本種と異なり子嚢胞子を形成する 本種と異なりD-マンニトール、硝酸塩を資化不能 本種と異なりビタミン要求性を有する ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （新組み合わせ） Wickerhamomyces myanmarensis (Nagats., H. Kawas. and T. Seki) J. Kumla, N. Suwannarach & S. Lumyong 旧名：Pichia myanmarensis Nagats., H. Kawas. & T. Seki 【よく似た種との区別】 Wickerhamomyces anomalus アジアに分布する 子嚢胞子を形成する 真の菌糸を欠く 37°Cで生育可能 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりD-アラビノースを資化不能 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される