2018年6月2日 (仮訳)タイ産の特筆すべき地衣の新種、Architrypethelium murisporum:系統関係の指標としての子嚢胞子の隔壁 Luangsuphabool, T. et al., 2018. Architrypethelium murisporum (Ascomycota, Trypetheliaceae), a remarkable new lichen species from Thailand challenging ascospore septation as an indicator of phylogenetic relationships. MycoKeys. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5958175/ [Accessed June 2, 2018]. 【R3-05179】2018/6/2投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイの常緑樹林で採集された痂状地衣の一種を検討し、Architrypethelium murisporumとして新種記載した。 本種は地衣体が黄緑色~緑色、被子器が黒色の偽子座をなし、子嚢胞子が小型無色石垣状であることなどで特徴づけられた。 本新種は東南アジア初のArchitrypethelium属菌であり、子嚢胞子が石垣状である点で全ての同属他種と異なっていた。 Thailand, Ubon Ratchathani Province, Na Pho Klang, Khong Chiam District (新種) Architrypethelium murisporum Luangsuphabool, Lumbsch & Sangvichien 語源…石垣状の胞子の 【よく似た種との区別】 Architrypethelium lauropaluanum 子嚢胞子が無色 mtSSU+nuLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくペルーなどに分布する 本種と異なり子嚢胞子が石垣状ではなく横隔壁のみを有する mtSSU+nuLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Astrothelium keralense 子嚢胞子が小型 子嚢胞子が無色 子嚢胞子が石垣状 本種と異なり東南アジアにおける分布が知られていない 本種と異なり子器が偽子座をなすのではなく単生する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が狭楕円形ではなく紡錘形 本種と異なり子嚢胞子が石垣状ではなく横隔壁のみを有する Astrothelium variatum 子嚢胞子が小型 子嚢胞子が無色 子嚢胞子が石垣状 本種と異なり東南アジアにおける分布が知られていない 本種と異なり子器が孔口部を除いて地衣体に覆われる 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子が狭楕円形ではなく紡錘形 本種と異なり子嚢胞子が石垣状ではなく横隔壁のみを有する