(仮訳)バイオネクトリア科のEmericellopsisの系統に含まれる耐アルカリ菌は海生菌由来か?
Grum-Grzhimaylo, AA. et al., 2013. Are alkalitolerant fungi of the Emericellopsis lineage (Bionectriaceae) of marine origin? Available at: http://www.imafungus.org/Issue/42/17.pdf [Accessed November 10, 2013].
【R3-00009】2013/11/22投稿

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3行まとめ

シベリアのソーダ質土壌からアルカリ耐性を持つ菌が多く見出され、そのうちの一種であるEmericellopsis alkalinaを新種として報告した。
6遺伝子に基づく分子系統解析により、石灰質土壌由来のアルカリ耐性のあるEmericellopsis属菌が海生菌に由来することが示された。
新規に分離された菌株について培養実験を行ったところ、アルカリ耐性が強く、広範なpHで生育が可能だった。
Thailand, Chiang Mai Province, Muang district, Doi Suthep-Pui National Park, Sangasabhasri Lane to Huai Kok Ma village

(新種)

Emericellopsis alkalina Bilanenko & Georgieva
語源…アルカリの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Emericellopsis pallida
子嚢胞子の形態が類似している
LSUおよびITS+β-チューブリン+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果の壁が薄く1-2層
本種と異なり子嚢胞子が平滑
本種と子嚢胞子の翼状の装飾(alar appendage)の数が異なる
ITS+β-チューブリン+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Emericellopsis minima
子嚢胞子の形態が類似している
LSUおよびITS+β-チューブリン+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子の翼状の装飾(alar appendage)の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子の畝が平滑ではなく屈曲する
ITS+β-チューブリン+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される