(仮訳)コウジカビ属Usti節の新種Aspergillus asperおよびAspergillus collinsii
Jurjevic, Z. & Peterson, SW. 2016. Aspergillus asper sp. nov. and Aspergillus collinsii sp. nov., from Aspergillus section Usti. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: https://doi.org/10.1099/ijsem.0.001094 [Accessed December 3, 2018] 【R3-05730】2018/12/3投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

コウジカビ属Usti節に含まれる新種Aspergillus asperおよびA. collinsiiを記載した。
前者は米国ペンシルベニア州において室内の空中から、後者はカリフォルニア州において浴室の空中からそれぞれ分離された。
両種はいずれもUsti節の種を含む分子系統解析において独自の系統を形成した。
Pennsylvania, USA

(新種)

Aspergillus asper Jurjević & S.W. Peterson
語源…粗面の(分生子表面の性状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus keveii
同じUsti節に含まれる
コロニーの生長が速い
コロニーが帯灰色または帯褐色
37°Cで生育不能
RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくパナマなどに分布する
本種と異なり室内の空中ではなく土壌などから分離される
本種と異なりCYA25°Cでのコロニーの色が白色~帯灰白色ではなく帯褐色
RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus porphyreostipitatus
同じUsti節に含まれる
コロニーの生長が速い
コロニーが帯灰色または帯褐色
本種と異なり37°Cで生育可能
Aspergillus pseudodeflectus
同じUsti節に含まれる
コロニーの生長が速い
コロニーが帯灰色または帯褐色
RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくエジプトなどに分布する
本種と異なり室内の空中ではなく砂漠土壌などから分離される
本種と異なり37°Cで生育可能
RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus granulosus
同じUsti節に含まれる
米国に分布する
コロニーの生長が速い
コロニーが帯灰色または帯褐色
RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり室内の空中ではなく土壌などから分離される
本種と異なり37°Cで生育可能
RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus pseudoustus
同じUsti節に含まれる
コロニーの生長が速い
コロニーが帯灰色または帯褐色
37°Cで生育不能
本種と異なりCYA25°Cでのコロニーの色が白色~帯灰白色ではなく帯褐色
Fair Oaks, California

(新種)

Aspergillus collinsii Jurjević & S.W. Peterson
語源…Ralph P. Collins博士に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus deflectus
同じUsti節に含まれる
米国に分布する
CYA室温または25°C、7日間の培養でコロニーの直径が20 mm以下
CYA25°Cでのコロニーが帯桃色または帯橙色
RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルにおける分布が知られている
本種と異なり室内の空中ではなく土壌などから分離される
本種と異なり頂嚢が分生子柄と顕著な角度をなして生じる
RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus turkensis
同じUsti節に含まれる
CYA室温または25°C、7日間の培養でコロニーの直径が20 mm以下
CYA25°Cでのコロニーが帯桃色または帯橙色
CREA培地で酸産生を示さない
RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくトルコなどに分布する
本種と異なり室内の空中ではなく土壌などから分離される
本種と異なりCREA培地でのコロニーが非常に薄いのではなく扁平で緩い
本種と異なりCREA培地での菌糸が黄色ではなく白色
RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus lucknowensis
同じUsti節に含まれる
CYA室温または25°C、7日間の培養でコロニーの直径が20 mm以下
RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくインドなどに分布する
本種と異なり室内の空中ではなく土壌などから分離される
本種と異なりCYA25°Cでのコロニーが帯桃色または帯橙色ではなく硫黄色で成熟すると赤色を帯びる
RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される