(仮訳)ブラジルナッツから分離された新種Aspergillus bertholletius
Taniwaki, M., Pitt, J. & Iamanaka, B., 2012. Aspergillus bertholletius sp. nov. from Brazil Nuts. PloS one. Available at: http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0042480 [Accessed December 12, 2013].
【R3-00126】2013/12/13投稿

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3行まとめ

ブラジル・サンパウロ州でブラジルナッツの堅果および周辺の土壌から分離されたコウジカビ属菌を、Aspergillus bertholletiusとして新種記載した。
本種はアフラビニン、シクロピアゾン酸、コウジ酸、テヌアゾン酸、ウスチラギノイジンCなどを産生し、アフラトキシンを産生しなかった。
分子系統解析の結果、本種はコウジカビ属Flavi節のクレードに含まれ、他のどの種とも明瞭に異なる系統をなした。
Instituto de Tecnologia de Alimentos, Campinas, Brazil

(新種)

Aspergillus bertholletius Taniwaki, Pitt & Frisvad
語源…ブラジルナッツ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus tamarii
同じコウジカビ属Flavi節に含まれる
培養性状が類似している
シクロピアゾン酸を産生する
CYA培地で37°Cで培養すると本種よりずっと生長が速い
AFPA培地でのリバースがクリーム色ではなく暗褐色になる
β-チューブリンおよびカルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus flavus
同じコウジカビ属Flavi節に含まれる
シクロピアゾン酸を産生する
AFPA培地でのリバースがクリーム色ではなく橙色になる(橙色はアスペルギリン酸またはノルアスペルギリン酸の産生を示す)
β-チューブリンおよびカルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus parasiticus
同じコウジカビ属Flavi節に含まれる
AFPA培地でのリバースがクリーム色ではなく橙色になる(橙色はアスペルギリン酸またはノルアスペルギリン酸の産生を示す)
β-チューブリンおよびカルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus pseudotamarii
同じコウジカビ属Flavi節に含まれる
ITS領域の塩基配列が本種と最も類似する(6塩基の置換、3塩基のインデル)
シクロピアゾン酸を産生する
β-チューブリンおよびカルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される