(仮訳)中国の熱帯雨林に産した外生菌根菌の新種、Austroboletus brunneisquamus
Xu, C. et al., 2021. Austroboletus brunneisquamus (Boletaceae, Boletales), a New Ectomycorrhizal Fungus from a Tropical Rainforest, China. Forests. Available at: https://www.mdpi.com/1999-4907/12/11/1438 [Accessed October 27, 2021] 【R3-08910】2021/10/27投稿

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3行まとめ

中国海南省の熱帯雨林で採集された菌を検討し、Austroboletus brunneisquamusとして新種記載した。
本種は傘表面に亀裂が生じて淡褐色~暗褐色の鱗片状になり、柄に帯黄褐色の網目模様をあらわし、担子胞子に微細な鶏冠状~やや網目状の装飾を有し、傘表皮が平行菌糸被であることなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でA. appendiculatusに近縁であったが、傘のサイズや色、柄の長さ、担子胞子のサイズなどが異なっていた。
中国海南省楽東リー族自治県海南熱帯雨林国家公園鸚哥嶺

(新種)

Austroboletus brunneisquamus N.K. Zeng, Chang Xu and S. Jiang
語源…褐色の鱗片の
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【よく似た種との区別】
Austroboletus appendiculatus
アジアに分布する
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する
本種と異なりフタバガキ科木本などと関係を持つ
本種より傘のサイズが顕著に大きい
本種と異なり傘が帯黄橙色~帯灰黄色
本種より柄が長い
本種より担子胞子のサイズが大きい
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Austroboletus dictyotus
中国に分布する
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドネシアにおける分布が知られている
本種より子実体のサイズが大きい
本種より傘のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子表面の装飾が微細な鶏冠状~やや網目状ではなく網目状
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被ではなく毛状被
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Austroboletus fusisporus(ヤシャイグチ)
中国に分布する
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘表面に粘性を有する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子表面の装飾が微細な鶏冠状~やや網目状ではなく類円筒形
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被ではなく毛状被
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Austroboletus subflavidus
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく北米~中米~南米北部などに分布する
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子のQm値が大きい
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被ではなく毛状被
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される