(仮訳)タイにおいてヤシの腐朽葉に見出された淡水生子嚢菌の新属、Baipadisphaeria
Pinruan, U. et al., 2010. Baipadisphaeria gen. nov., a freshwater ascomycete (Hypocreales, Sordariomycetes) from decaying palm leaves in Thailand. Mycosphere. Available at: http://mycosphere.org/pdf/MC1_6.pdf [Accessed September 28, 2016].
【R3-03335】2016/09/28投稿

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3行まとめ

タイにおいてヤシの一種、Licuala longicalycataの葉に発生した菌を検討し、新属新種Baipadisphaeria spathulosporaとして記載した。
本種は子嚢果が埋生し黒色で、子嚢が卵状~棍棒形で一重壁、子嚢胞子が非常に大型の無色~淡褐色で紡錘形~ほぼ円筒形であることなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でネクトリア科クレードに含まれ、Leuconectria clusiaeに近縁であった。
Thailand, Narathiwat, Sirindhorn Peat Swamp Forest

(新種)

Baipadisphaeria spathulospora Pinruan
語源…(属名)タイ語でヤシの扇葉を指す「Baipad」+球/(種小名)篦形の胞子の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leuconectria clusiae
nrSSU+nrLSUおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり淡水域ではなく陸上に生息する
本種と異なりLicuala longicalycataの葉ではなく土壌および腐朽果実に発生する
本種と基質における位置が異なる
本種と子嚢果の色が異なる
本種と子嚢の形態が異なる
本種と子嚢胞子のサイズが異なる
本種と異なりアナモルフを有する
nrSSU+nrLSUおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leuconectria grandis
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と基質における位置が異なる
本種と子嚢果の色が異なる
本種と子嚢の形態が異なる
本種と子嚢胞子のサイズが異なる
本種と異なりアナモルフを有する
nrSSU+nrLSUおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Brobdingnagia spp.
子嚢胞子が細長い
本種と異なり顕著な子座組織を有する
本種と異なり子嚢果が球形ではなく扁球形
Phyllachora spp.
子嚢胞子が細長い
本種と異なり子嚢胞子に先端リングを有する
Ophiodothella spp.
子嚢胞子が糸状
本種と異なり子嚢胞子に先端リングを有する
本種と異なり子嚢胞子が非常に大型という特徴を欠く
Nectria muscivora
子嚢胞子の形態が類似している
本種と異なりコケ類に寄生する