(仮訳)フランスの果樹園においてBotrytis cinereaと同所的に生じ、灰色かび病を引き起こす新規隠蔽種、Botrytis pseudocinerea
Walker, A-S. et al., 2011. Botrytis pseudocinerea, a New Cryptic Species Causing Gray Mold in French Vineyards in Sympatry with Botrytis cinerea. Phytopathology. … Available at: http://apsjournals.apsnet.org/doi/abs/10.1094/PHYTO-04-11-0104 [Accessed May 3, 2016].
【R3-02892】2016/05/04投稿

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3行まとめ

フランスの果樹園における灰色かび病の病原菌を検討し、検出された隠蔽種をBotrytis pseudocinereaとして新種記載した。
本新種はB. cinereaと同所的に生じ、分生子のサイズや培養性状では区別不能であったが、複数遺伝子に基づく分子系統解析で異なる系統を形成し、異種間の交配は成功しなかった。
本新種は春を除いてB. cinereaよりも量が少なく、ブドウの灰色かび病における影響力はごく僅かだと考えられた。
France

(新種)

Botryotinia pseudofuckeliana A.S. Walker, A. Gautier, Confais, D. Martinho, Viaud, Lepêcheur, J. Dupont & E. Fournier
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【よく似た種との区別】
Botrytis cinerea
同所的に分布する(フランス)
同じブドウを宿主とする
子嚢盤のサイズが類似している
子嚢盤の色が類似している
子嚢盤の形状が類似している
分生子のサイズが同一
分生子の面積が同一
発芽速度(PDA培地、液体ポテトブロス)が同一
PDA培地における生長速度が同一
G3PDH、HSP60、MS547、およびG3PDH+HSP60+MS547に基づく分子系統解析で近縁
トランスポゾンFlipperを有することがある
本種と異なりドイツ、オーストラリア、イタリアなどにおける分布が知られている
本種と異なりブドウおよびブラックベリーのみではなく多数の宿主が知られている
G3PDH、HSP60、MS547、およびG3PDH+HSP60+MS547に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
本種と異なりほとんどの菌株がトランスポゾンFlipperを有さないのではなくほとんどの菌株が有する