(仮訳)イグチ科の新属Cacaoporus属、およびタイ産の2新種
Vadthanarat, S., Lumyong, S. & Raspé, O. 2019. Cacaoporus, a new Boletaceae genus, with two new species from Thailand. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/35018/ [Accessed September 14, 2021] 【R3-08780】2021/9/14投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

タイ、チエンマイ県の常緑樹林からCacaoporus pallidicarneusおよびC. tenebrosusの2新属新種を記載した。
本属は形態的にはSutorius属に最も類似し、分子系統解析ではイグチ科クレードにおいてCupreoboletus属およびCyanoboletus属と姉妹群を形成した。
また、Neoboletus属とSutorius属それぞれの単系統性を示し、両者が別属に分けられるとした。
Thailand, Chiang Mai Province, Mae On District

(新種)

Cacaoporus pallidicarneus Vadthanarat, Raspé & Lumyong
語源…(属名)チョコレート色の孔(子実層托および子実体全体の色から)/(種小名)淡い肉の(特に傘および柄基部の肉が他種より淡色であることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cacaoporus tenebrosus
同所的に分布する(タイ)
atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり柄基部の肉が淡色という特徴を欠く
本種より担子器が短い
本種と異なり担子胞子が側面観で扁桃形または長扁桃形または時に卵状で頂部がやや尖り、正面観で卵状なのではなく卵状
本種より子実層シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり子実層シスチジアが狭紡錘形~紡錘形ではなく狭類棍棒形~円筒形
atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thailand, Chiang Mai Province, Mae On District

(新種)

Cacaoporus tenebrosus Vadthanarat, Raspé & Lumyong
語源…暗闇の(肉を含む子実体全体の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cacaoporus pallidicarneus
同所的に分布する(タイ)
atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり柄基部の肉が淡色
本種より担子器が長い
本種と異なり担子胞子が卵状ではなく側面観で扁桃形または長扁桃形または時に卵状で頂部がやや尖り、正面観で卵状
本種より子実層シスチジアのサイズが小さい
本種と異なり子実層シスチジアが狭類棍棒形~円筒形ではなく狭紡錘形~紡錘形
atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される