(仮訳)サナギタケの重要な病原菌である新種、Calcarisporium cordycipiticola
Sun, J-Z. et al., 2016. Calcarisporium cordycipiticola sp. nov., an important fungal pathogen of Cordyceps militaris. Phytotaxa. Available at: http://www.mapress.com/j/pt/article/view/phytotaxa.268.2.4 [Accessed June 17, 2018].
【R3-05224】2018/6/17投稿

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3行まとめ

中国のきのこ農園においてサナギタケに寄生した病原菌の一種を検討し、Calcarisporium cordycipiticolaとして新種記載した。
本種は宿主の子実体に著しい質の劣化および収量減少をもたらした。
本種は分生子が卵形~楕円形であり、PDA培地での生長が遅いことなどで特徴づけられた。
中国北京市

(新種)

Calcarisporium cordycipiticola Jing Z. Sun, Cai H. Dong, Xing Z. Liu & K.D. Hyde
語源…ノムシタケ属に生息する
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Calcarisporium arbuscula
菌類の子実体に生じる
分生子柄が無色
分生子形成細胞が個々分離する
分生子形成細胞が輪生する
分生子形成細胞がフラスコ形
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子が卵形~楕円形
分生子の縦横比が同一
nrSSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄の分化が乏しいのではなく良好に分化する
本種より分生子形成細胞が短い
本種よりコロニーの生長が速い
本種と異なりコロニーが純白ではなく白色でのちに成熟すると帯灰桃色
本種と異なりコロニーが密な絨毛状ではなく羊毛状~フェルト状
nrSSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Calcarisporium acerosum
分生子柄が無色
本種と異なり菌寄生菌ではなくブナの枯れ木の樹皮などに生じる
本種より分生子が長い
本種より分生子の幅が狭い
本種より分生子の縦横比が大きい
本種と異なり分生子が卵形~楕円形ではなく狭倒棍棒形~針状
Calcarisporium ovalisporum
菌寄生菌である
分生子柄の分化が乏しい
分生子柄が無色
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子が卵形~楕円形
分生子の縦横比が同一
本種と異なりサナギタケではなくさび菌、Hirsutella citriformisなどを宿主とする
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種よりコロニーの生長が速い
本種と異なりコロニーが純白ではなく帯黄白色
本種と異なりコロニーが密な絨毛状ではなく綿毛状
Calcarisporium phaeopodium
分生子柄が無色
本種と異なり菌寄生菌ではなく枯れ葉などに生じる
本種より分生子形成細胞が短い
本種より分生子が長い
本種より分生子の幅が狭い
本種より分生子の縦横比が大きい
本種と異なり分生子が卵形~楕円形ではなく狭倒棍棒形~針状