(仮訳)新種Calcarisporium xylariicolaの記載およびボタンタケ目の新科カルカリスポリウム科の提唱
Sun, J-Z. et al., 2017. Calcarisporium xylariicola sp. nov. and introduction of Calcarisporiaceae fam. nov. in Hypocreales. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-017-1290-4 [Accessed April 9, 2019] 【R3-06112】2019/4/9投稿

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3行まとめ

イタリアにおいてクロサイワイタケ属の一種の子座表面に生じた菌を検討し、Calcarisporium xylariicolaとして新種記載した。
本種は分生子柄が短くて基部が膨らみ、分生子の長さ/幅比が小さいことなどで特徴づけられた。
分子系統解析の結果から、Calcarisporium属に対して新科カルカリスポリウム科を提唱した。
Italy, Fiumana di Predappio

(新種)

Calcarisporium xylariicola Jing Z. Sun, Erio C., X.Z. Liu & K.D. Hyde
語源…クロサイワイタケ属に生息する
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【よく似た種との区別】
Calcarisporium arbuscula
イタリアに分布する
菌類の子実体に発生する
分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる
nrSSU+ITS+nrLSU+TEF+RPB2およびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダ、イギリス、中国、ドイツなどにおける分布が知られている
本種と異なりクロサイワイタケ属菌ではなくハラタケ類などを宿主とする
本種と異なり分生子柄があまり分化しないのではなく良好に分化する
本種より分生子柄が長い
本種と異なり分生子の基部が膨らむという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが大きい
nrSSU+ITS+nrLSU+TEF+RPB2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Calcarisporium acerosum
本種より分生子の長さ/幅比が大きい
本種と分生子の形状が異なる
Calcarisporium cordycipiticola
菌類を宿主とする
分生子柄があまり分化しない
nrSSU+ITS+nrLSU+TEF+RPB2およびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子形成細胞の最大長が大きい
本種より分生子の幅が狭い
nrSSU+ITS+nrLSU+TEF+RPB2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Calcarisporium ovalisporum
形態的に類似している
分生子柄があまり分化しない
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種より分生子の幅が狭い

(その他掲載種)

Calcarisporium arbuscula Preuss
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【よく似た種との区別】
Calcarisporium xylariicola
イタリアに分布する
菌類の子実体に発生する
分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる
nrSSU+ITS+nrLSU+TEF+RPB2およびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダ、イギリス、中国、ドイツなどにおける分布が知られていない
本種と異なりハラタケ類などではなくクロサイワイタケ属菌を宿主とする
本種と異なり分生子柄が良好に分化するのではなくあまり分化しない
本種より分生子柄が短い
本種と異なり分生子の基部が膨らむ
本種より分生子のサイズが小さい
nrSSU+ITS+nrLSU+TEF+RPB2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される