(仮訳)プレオスポラ目におけるCamarosporium属類似の種は多系統群である:モンタグニュラ科の新属ParacamarosporiumおよびPseudocamarosporiumの提唱
Wijayawardene, N. et al., 2014. Camarosporium-like species are polyphyletic in Pleosporales; introducing Paracamarosporium and Pseudocamarosporium gen. nov. in Montagnulaceae. Cryptogamie, Mycologie. …. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.7872/crym.v35.iss2.2014.177 [Accessed September 3, 2014].
【R3-01064】2014/09/03投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

ドイツおよびイタリアでCamarosporium属類似の菌を複数採集し、形態学的検討および分子系統解析を行った。
この菌群がプレオスポラ目の内部で多系統群を形成することを認め、独自の2系統を新属ParacamarosporiumおよびPseudocamarosporiumとした。
前者は側糸と小分生子を有するが、後者はどちらも欠くことで特徴づけられた。

(新組み合わせ)

Camarosporium elongata (Fr.) Grev. Ex. Wijayawardene & K.D. Hyde
旧名:Cucurbitaria elongata (Fr.) Grev.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(新組み合わせ)

Paracamarosporium psoraleae (Crous & M.J. Wingf.) Wijayawardene & K.D. Hyde
旧名:Camarosporium psoraleae Crous & M.J. Wingf.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

Italy, Arezzo Province, Porrena-Poppi

(新種)

Pseudocamarosporium corni Wijayawardene, E. Camporesi & K.D. Hyde
語源…ミズキ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Camarosporium corni-maris
同じCornus sanguineaを宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
Pseudocamarosporium lonicerae
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりミズキ属ではなくスイカズラ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium tiliicola
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくドイツに分布する
本種と異なりミズキ属ではなくシナノキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium piceae
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりミズキ属ではなくトウヒ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium propinquum
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりミズキ属ではなくヤナギ属植物を宿主とする
Italy, Forlì-Cesena Province, Forlì, Via del Partigiano

(新種)

Pseudocamarosporium lonicerae Wijayawardene, E. Camporesi & K.D. Hyde
語源…スイカズラ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Camarosporium caprifolii
スイカズラ属植物を宿主とする
分生子のサイズが類似している
本種と異なり分生子の縦隔壁の数が1-2ではなく1のみ
Camarosporium lonicerae
スイカズラ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
Camarosporium periclymeni
スイカズラ属植物を宿主とする
分生子のサイズの範囲が重なる
Camarosporium polymorphum
スイカズラ属植物を宿主とする
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
Camarosporium xylostei
スイカズラ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
Camarosporium strobilinum
トウヒ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが小さい
Pseudocamarosporium corni
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスイカズラ属ではなくミズキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium tiliicola
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくドイツに分布する
本種と異なりスイカズラ属ではなくシナノキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium piceae
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスイカズラ属ではなくトウヒ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium propinquum
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスイカズラ属ではなくヤナギ属植物を宿主とする
Italy, Forlì-Cesena Province, San Martino-Predappio

(新種)

Pseudocamarosporium piceae Wijayawardene, E. Camporesi & K.D. Hyde
語源…トウヒ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Camarosporium strobilinum
トウヒ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが小さい
Pseudocamarosporium corni
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ属ではなくミズキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium tiliicola
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくドイツに分布する
本種と異なりトウヒ属ではなくシナノキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium lonicerae
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ属ではなくスイカズラ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium propinquum
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ属ではなくヤナギ属植物を宿主とする
Italy, Firenze Province, Passo Dell’Eremo

(新組み合わせ)

Pseudocamarosporium propinquum (Sacc.) Wijayawardene, E. Camporesi & K. D. Hyde
旧名:Camarosporium propinquum (Sacc.) Sacc.
※本種のエピタイプを指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Camarosporium salicinum
同じSalix vitellinaを宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
Pseudocamarosporium corni
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヤナギ属ではなくミズキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium tiliicola
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくドイツに分布する
本種と異なりヤナギ属ではなくシナノキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium lonicerae
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヤナギ属ではなくスイカズラ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium piceae
イタリアに分布する
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヤナギ属ではなくトウヒ属植物を宿主とする
Germany, near Berlin

(新種)

Pseudocamarosporium tiliicola Wijayawardene, R. K. Schumacher & K. D. Hyde
語源…シナノキ属に生える
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Camarosporium tiliae
同じシナノキ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが小さい
Pseudocamarosporium corni
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなくイタリアに分布する
本種と異なりシナノキ属ではなくミズキ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium propinquum
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなくイタリア・フランスに分布する
本種と異なりシナノキ属ではなくヤナギ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium lonicerae
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなくイタリアに分布する
本種と異なりシナノキ属ではなくスイカズラ属植物を宿主とする
Pseudocamarosporium piceae
LSU+SSUおよびLSU+SSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなくイタリアに分布する
本種と異なりシナノキ属ではなくトウヒ属植物を宿主とする