(仮訳)ギリシャ式黒オリーブ発酵において分離された酵母の新種、Candida olivae
Nisiotou, AA., Panagou, EZ. & Nychas, GE. 2010. Candida olivae sp. nov., a novel yeast species from ‘Greek-style’ black olive fermentation. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: http://ijs.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijs.0.012955-0 [Accessed August 31, 2017].
【R3-04350】2017/08/31投稿

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3行まとめ

ギリシャ、アテネにおいて発酵初期の黒オリーブから分離された酵母を検討し、Candida olivaeとして新種記載した。
本種は分子系統解析でC. membranifaciensクレードに含まれ、独自の系統を形成した。
本種は大西洋中央海嶺の熱水地域で分離された酵母とD1/D2領域の塩基配列が100%一致し、同種とされた。
Athens, Greece

(新種)

Candida olivae Nisiotou, Panagou & Nychas
語源…オリーブの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Candida blattariae
D1/D2、ITS、nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトレハロース、DL-乳酸を発酵可能
本種と異なりL-ラムノースを資化可能
本種と異なり35°Cで生育不能
D1/D2、ITS、nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(D1/D2:1.3%の差異[532塩基中6塩基の置換および1塩基のインデル]、ITS:8.6%の差異[602塩基中43塩基の置換、9塩基のインデル]、nrSSU:1.3%の差異[1670塩基中15塩基の置換、6塩基のインデル])
Candida friedrichii
D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりL-ソルボース、メリビオース、ラフィノースを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Candida membranifaciens
D1/D2、ITS、nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスクロース、ラフィノースを発酵可能
本種と異なりL-ソルボース、メリビオース、ラフィノース、DL-乳酸を資化可能
D1/D2、ITS、nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(D1/D2:1.5%の差異[544塩基中6塩基の置換および2塩基のインデル]、ITS:7.5%の差異[596塩基中35塩基の置換、10塩基のインデル]、nrSSU:1%の差異[1753塩基中17塩基の置換])
Candida diospyri
D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりL-ソルボース、L-ラムノースを資化可能
D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Candida buinensis
D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりL-ソルボースを資化可能
本種と異なり34°Cで生育不能
D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される