(仮訳)中国南西部産の新種、Cantharellus albus
Jian, S-P. et al., 2020. Cantharellus albus, a striking new species from Southwest China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.470.2.2 [Accessed March 28, 2021] 【R3-08271】2021/3/28投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国雲南省の亜熱帯林で採集された菌を検討し、Cantharellus albusとして新種記載した。
本種は肉眼的形態がSingerocybe属菌に非常に類似し、傘、子実層托、柄がいずれも白色で、傘表面が平滑で、特に柄が傷つくと黄変することなどで特徴づけられた。
中国産Cantharellus属菌の検索表を掲載した。
中国雲南省普洱市江城ハニ族イ族自治県宝蔵郷

(新種)

Cantharellus albus S.P. Jian & B. Feng
語源…白色の(子実体の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cantharellus subalbidus
傘が白色
菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より傘肉が厚い
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托の間隔が疎ではなく密
本種と異なり子実層托が叉状分岐する
本種より柄が短い
本種より柄の幅が広い
本種と異なり柄が汚白色ではなく白色
本種ほど柄の形状が細長くない
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形~広楕円形
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくCantharellus亜属クレードに含まれる)
Cantharellus albidolutescens
本種と異なり中国ではなくマダガスカルなどに分布する
本種より傘の最大サイズが小さい
本種と異なり傘が白色ではなく類白色~黄褐色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托の間隔が疎ではなく密
本種より柄のサイズが小さい
本種と異なり柄が汚白色ではなく類白色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形~僅かに腎臓形
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくRubrini亜属クレードに含まれる)
Cantharellus albidosquamosus
傘のサイズの範囲が重なる
本種と異なり中国ではなくカメルーンなどに分布する
本種と異なり傘が白色ではなく淡い帯黄褐クリーム色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托の間隔が疎ではなく密
本種より柄が短い
本種と異なり柄が汚白色ではなく淡橙クリーム色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく短楕円形
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくRubrini亜属クレードに含まれる)
Cantharellus hydnoides
本種と異なり中国ではなく中央アフリカ共和国などに分布する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が白色ではなく白色~淡クリーム色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托の間隔が疎ではなく密
本種より柄のサイズが小さい
本種と異なり柄が汚白色ではなく淡い帯黄色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく狭楕円形~楕円形
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくRubrini亜属クレードに含まれる)
Cantharellus amethysteus
子実体が白色のことがある
菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなくスペインなどに分布する
本種より傘の最大サイズが大きい
本種と異なり傘が白色ではなく黄褐色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托が叉状分岐~吻合する
本種より柄が短い
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形~やや腎臓形
Cantharellus cibarius(アンズタケ)
子実体が白色のことがある
菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなくスウェーデン、フランス、スロバキアなどに分布する
本種より傘の最大サイズが大きい
本種と異なり傘が白色ではなく橙黄色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托が叉状分岐~吻合する
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくCantharellus亜属クレードに含まれる)
Cantharellus ferruginascens
子実体が白色のことがある
柄のサイズの範囲が重なる
菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなくイギリスなどに分布する
本種より傘の最大サイズが大きい
本種と異なり傘が白色ではなくレモン色~淡黄褐色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托が叉状分岐~吻合する
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形~やや腎臓形
Cantharellus pallens
子実体が白色のことがある
菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなくチェコなどに分布する
本種より傘の最大サイズが大きい
本種と異なり傘が白色ではなく淡い帯橙白色~橙黄色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托が叉状分岐~吻合する
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくCantharellus亜属クレードに含まれる)
Cantharellus romagnesianus
子実体が白色のことがある
菌糸にクランプを有する
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁(同じFlavobrunnei節クレードに含まれる)
本種と異なり中国ではなくフランス、スペインなどに分布する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が白色ではなく橙黄色~黄褐色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種と異なり子実層托が叉状分岐~吻合する
本種より柄のサイズが小さい
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形~腎臓形
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cantharellus cerinoalbus
中国に分布する
子実層托が白色のことがある
柄が白色のことがある
本種と異なりマレーシアにおける分布が知られている
本種と異なり子実体が傷ついても黄変しない
本種と異なり傘が藁黄色~帯灰黄色
本種と異なり子実層托の発達が乏しいのではなく良好
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形ではなく楕円形~時に僅かに腎臓形
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Parvocantharelius亜属ではなくAfrocantharenus亜属クレードに含まれる)