(仮訳)アジア産アンズタケ属Amethystini節菌類
Buyck, B. et al., 2018. Cantharellus sect. Amethystini in Asia. Mycological Progress. Available at: https://doi.org/10.1007/s11557-018-1403-8 [Accessed May 30, 2018].
【R3-05170】2018/5/30投稿

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3行まとめ

韓国忠清北道で採集された菌を検討し、Cantharellus subvaginatusとして新種記載した。
また、C. vaginatusをインド新産種として報告した。
Amethystini節の種はかつては北米産1種のみとされていたが、本研究の結果からアジアに少なくとも4種存在することが示された。
韓国忠清北道報恩郡俗離山森林公園

(新種)

Cantharellus subvaginatus Buyck, Antonín & V. Hofst.
語源…Cantharellus vaginatus類似の
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【よく似た種との区別】
Cantharellus vaginatus
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国ではなくインドおよび中国に分布する
本種より子実体のサイズが僅かに小さい
本種ほど子実体ががっしりとしていない
本種ほど子実体が肉質でない
本種と異なり傘が帯黄色~帯褐色でない
本種より子実層托の発達がずっと乏しい
本種と異なり柄が帯黄色でない
本種と異なり担子器が主に6胞子性ではなく2-6胞子性
本種より担子胞子のサイズが大きい
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cantharellus lewisii
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国ではなく北米などに分布する
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(インド新産種)

Cantharellus vaginatus S.C. Shao, X.F. Tian & P.G. Liu
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【よく似た種との区別】
Cantharellus pseudoformosus
インドに分布する
担子胞子のサイズの範囲が重なる
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカバノキ属ではなくヒマラヤスギ属植物などを宿主とする
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cantharellus ianthinus
子実体が小型
子実体の色が類似している
傘表面に帯紫色の鱗片を有する
柄表面に帯紫色の鱗片を有する
本種と異なり中国およびインドではなくマレーシアなどに分布する
本種と異なり担子器が2-6胞子性ではなく(1-2-)4-5(-6)胞子性
本種より担子器が長い
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より菌糸の末端の幅が狭い
本種と異なり菌糸の末端がほとんどの場合薄壁、稀に厚壁なのではなく一様に僅かに厚壁
Cantharellus subvaginatus
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドおよび中国ではなく韓国に分布する
本種より子実体のサイズが僅かに大きい
本種より子実体ががっしりとしている
本種より子実体が肉質
本種と異なり傘が帯黄色~帯褐色である
本種より子実層托がずっと発達する
本種と異なり柄が帯黄色
本種と異なり担子器が2-6胞子性ではなく主に6胞子性
本種より担子胞子のサイズが小さい
nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cantharellus diminutivus
子実体が小型
子実体が帯黄色
傘中心部が紫色を帯びる
担子胞子のサイズの範囲が重なる