(仮訳)形態および分子の根拠に基づく中国熱帯域産の新種、Ceriporia albomellea
Yuan, Y. et al., 2017. Ceriporia albomellea (Phanerochaetaceae, Basidiomycota), a new species from tropical China based on morphological and molecular evidences. Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.298.1.2 [Accessed September 3, 2017].
【R3-04360】2017/09/04投稿

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3行まとめ

中国海南省で採集された多孔菌の一種を検討し、Ceriporia albomelleaとして新種記載した。
本種は子実体が背着生で薄く、子実体形成菌糸層が白色で、担子胞子が楕円形~長楕円形であることなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でC. variegataに近縁であったがITS領域の塩基配列が十分異なり、孔口面の色やシスチジアの形態も異なっていた。
中国海南省瓊中リー族ミャオ族自治県黎母山自然保護区

(新種)

Ceriporia albomellea Yuan Yuan, Jia J. Chen & X.H. Ji
語源…白色で蜜色の(孔口面の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Ceriporia variegata
担子胞子の形態が類似している
担子胞子のサイズの範囲が重なる
シスチジアを有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり孔口面が新鮮時白色、乾燥時肉桂黄褐色ではなく白色~クリーム色
本種と異なりシスチジアの形態の変異が大きい
本種と異なりシスチジアが棍棒形ではなく棍棒形、紡錘状、槍形など
本種と異なりシスチジアに1-2隔壁を有することがある
本種と異なり実質菌糸が微細な無色結晶に覆われる
本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸が微細な無色結晶に覆われる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに25/543塩基[4.6%]の差異)
Ceriporia bubalinomarginata
形態的に類似している(混同のおそれがある)
孔口のサイズが類似している
シスチジアの形態が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり孔口面が新鮮時白色、乾燥時肉桂黄褐色ではなく粘土黄褐色~帯赤褐色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形ではなくソーセージ形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ceriporia crassitunicata
担子胞子の形態が類似している
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ceriporia pseudocystidiata
子実体が薄い
孔口面が肉桂黄褐色のことがある
シスチジアが棍棒形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり孔口面が新鮮時白色、乾燥時肉桂黄褐色ではなく黄褐色~肉桂黄褐色
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形ではなくソーセージ形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される