(仮訳)Anisogramma virgultorumおよびA. anomalaのシトネタケ目における特性化および系統関係
De Silva, H. et al., 2009. Characterisation and phylogenetic relationships of Anisogramma virgultorum and A. anomala in the Diaporthales (Ascomycota). Mycological Research. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0953756208002037 [Accessed December 22, 2016].
【R3-03588】2016/12/22投稿

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3行まとめ

カバノキ類の新梢とセイヨウハシバミの若枝にそれぞれ病害を起こすAnisogramma virgultorumおよびA. anomalaの2種を検討した。
従来の形態に基づく分類では両種ともグノモニア科に含められていたが、ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析の結果、当該科クレードの外で単系統群を形成した。
A. virgultorumは「2番目のテレオモルフ」として単生の子嚢殻を形成すると推定されてきたが、分子系統解析で遠縁であり(グノモニア科クレード内)、未記載種であることが示された。

(その他掲載種)

Anisogramma virgultorum (Fr.) Theiss. & Syd.
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【よく似た種との区別】
Anisogramma anomala
宿主に潰瘍病を引き起こす
子座が良好に発達する
子嚢が広棍棒形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカバノキ属植物ではなくセイヨウハシバミを宿主とする
本種と異なり病変部(子座)が多年生で年ごとに拡大するという特徴が知られている
本種と異なり潜伏期間が2-3ヶ月間ではなく12-24ヶ月間
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の大きい方の細胞が卵状で小さい方の細胞がより丸い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(nrLSUの類似度95%[520/546塩基一致])

(その他掲載種)

Anisogramma anomala (Peck) E. Müll.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Anisogramma virgultorum
宿主に潰瘍病を引き起こす
子座が良好に発達する
子嚢が広棍棒形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりセイヨウハシバミではなくカバノキ属植物を宿主とする
本種と異なり病変部(子座)が多年生で年ごとに拡大するという特徴が知られていない
本種と異なり潜伏期間が12-24ヶ月間ではなく2-3ヶ月間
本種より子嚢のサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子の大きい方の細胞が楕円形で小さい方の細胞が半球形の帽状なのではなく大きい方の細胞が卵状で小さい方の細胞がより丸い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(nrLSUの類似度95%[520/546塩基一致])

※この他に未同定および未記載の”single perithecial species”を掲載した。