(仮訳)新種Hesperomyces halyziaeおよびLaboulbenia quarantenaeを含むベルギーおよびオランダ産の菌体形成性ラブルベニア綱菌類のチェックリスト
Haelewaters, D. & De Kesel, A. 2020. Checklist of thallus-forming Laboulbeniomycetes from Belgium and the Netherlands, including Hesperomyces halyziae and Laboulbenia quarantenae spp. nov. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/53421/ [Accessed August 6, 2020] 【R3-07569】2020/8/6投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

ベルギーおよびオランダにおいてシロジュウロクホシテントウ属昆虫、ベルギーにおいてミズギワゴミムシ属昆虫に生じた菌を検討し、それぞれHesperomyces halyziaeLaboulbenia quarantenaeとして新種記載した。
その他、ベルギー新産種およびオランダ新産種としてそれぞれ2種、7種を報告した。
ベルギーおよびオランダにおけるラブルベニア菌綱の種の一覧と検索表を掲載した。
The Netherlands, Noord Brabant Province, Tilburg, nature reserve De Kaaistoep

(新種)

Hesperomyces halyziae Haelew. & De Kesel
語源…シロジュウロクホシテントウ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hesperomyces virescens
同じテントウムシ科昆虫を宿主とする
子嚢殻の上側の裂片が先端を超える
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシロジュウロクホシテントウ属ではなくアカホシテントウ属昆虫などを宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Belgium, Province Vlaams Brabant, Meise, Domein van Bouchout

(新種)

Laboulbenia quarantenae De Kesel & Haelew.
語源…検疫の(新型コロナウイルス[COVID-19]感染症の流行に伴う隔離期間中に記載されたことから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Laboulbenia vulgaris
ベルギーに分布する
同じミズギワゴミムシ属昆虫を宿主とする
細胞Vが細胞IVより小さい
外側の付属糸が子嚢殻を超えて伸びる
外側の付属糸が分枝する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりラトビアにおける分布が知られている
本種と異なりBembidion biguttatumではなくB. tetracolumOcys harpaloidesなどを宿主とする
本種と異なり菌体の形状が細長いという特徴を欠く
本種と異なり”insertion cell”の位置が非常に低いという特徴を欠く
本種と異なり外側の付属糸が連続的に二叉分岐するという特徴を欠く
本種と異なり外側の付属糸の基部がほぼ無色~あまり着色しないという特徴を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laboulbenia flagellata
同じオサムシ科昆虫を宿主とする
菌体の前側がかなり直線状
細胞Vが細胞IVより小さい
外側の付属糸が子嚢殻を超えて伸びる
外側の付属糸が分枝する
“insertion cell”が子嚢殻の後縁に付着する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりミズギワゴミムシ属ではなく80属のオサムシ科昆虫が宿主として知られている
本種と異なり外側の付属糸がしばしば4-6(-8)つの枝からなるのではなく1-2回分枝する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laboulbenia parvula
同じミズギワゴミムシ属Philochtus亜属の昆虫を宿主とする
本種より菌体のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢殻の先端がかなり角張っている
本種と異なり外側の付属糸の基部細胞が濃く着色する
本種と異なり外側の付属糸に4-8つの非常に細長い枝を有する
本種と異なり内側の付属糸に4-8つの非常に細長い枝を有する

(ベルギー新産種)

Laboulbenia aubryi Balazuc
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Laboulbenia argutoris
本種と異なり”insertion cell”が子嚢殻の壁から離れているという特徴を欠く
本種と内側の付属糸の構造が異なる

(ベルギー新産種)

Rhachomyces spinosus Santam. & Cuesta-Segura
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Chitonomyces melanurus Peyr.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Euphoriomyces agathidii (Maire) I.I. Tav.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Laboulbenia fasciculata Peyr.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Laboulbenia metableti Scheloske
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Laboulbenia pseudomasci Thaxt.
※論文中ではLaboulbenia pseudomaseiと表記されている。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Rhachomyces canariensis Thaxt.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(オランダ新産種)

Stigmatomyces hydreliae Thaxt.
※論文中ではStigmatomyces hydrelliaeと表記されている。
mycobank_logoSpecies_Fungorum