(仮訳)南米南部のティエラ・デル・フエゴから見出された新属新種の地衣化した菌、Chirleja buckii
Lendemer, J. & Hodkinson, B., 2012. Chirleja buckii, a new genus and species of lichenized-fungi from Tierra del Fuego, southern South America. New Zealand Journal of Botany. Available at: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/0028825X.2012.732093 [Accessed January 20, 2014].
【R3-00292】2014/01/20投稿

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3行まとめ

チリのティエラ・デル・フエゴで見出された菌を新属新種のChirleja buckiiとして記載した。
本種は、分子系統解析の結果、センニンゴケ科クレードに含まれたが、スポロドキアおよび不稔の二型の地衣体を形成する形態や地衣成分などもその位置づけを支持した。
本種は形態的にヒメキゴケ属地衣と類似していたが、分子系統解析の結果、かなり遠縁であることが明らかになった。
CHILE. PROV. TIERRA DEL FUEGO: Comuna Timaukel, Parque Nacional Alberto de Agostini, Isle Grande de Tierra del Fuego, S side of Seno Angostini, opposite Monte Buckland

(新種)

Chirleja buckii Lendemer & Hodkinson
語源…chirlej(ヤーガン族の言葉で「地衣」や「コケ」を総称する言葉)/蘚苔学者のWilliam R. Buckに献名
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【よく似た種との区別】
Leprocaulon spp.(ヒメキゴケ属)
形態的に類似する
偽子柄を形成する
子嚢胞子の形成が見られない(不完全地衣)
mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に異なる系統に含まれる
本種と異なり大型で半球形のスポロドキアを形成しない
Dibaeis spp.(センニンゴケ属)
同じセンニンゴケ科に含まれる
二型の地衣体を形成する
偽子柄を形成する
mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスポロドキアを形成しない
偽子柄の形態が本種やそれによく似たヒメキゴケ属地衣と異なる
Phyllobaeis spp.
同じセンニンゴケ科に含まれる
二型の地衣体を形成する
偽子柄を形成する
mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスポロドキアを形成しない
偽子柄の形態が本種やそれによく似たヒメキゴケ属地衣と異なる