2014年2月22日 (仮訳)インド産の新種Chlorolepiota brunneotincta Atri, N., et al., 2014. Chlorolepiota brunneotincta: a new species (Agaricaceae) from India. Turkish Journal of Botany…. Available at: http://journals.tubitak.gov.tr/havuz/bot-1206-32.pdf [Accessed February 22, 2014]. 【R3-00416】2014/02/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 形態および分子のデータに基づき、インドで採集された菌をChlorolepiota brunneotinctaとして新種記載した。 本種は襞が緑色で、特徴的な褐変を示し、担子胞子が截断状で、多型の縁シスチジアを持つことなどで特徴づけられた。 ITS領域に基づく分子系統解析で、本種はオオシロカラカサタケ属菌とは明瞭に区別された。 ※本論文ではKirk et al. (2008) を引用して「Chlorolepiota属で全世界で唯一知られている菌がChlorolepiota mahabaleshwarensis」だとしているが、実際には本論文の発表前に、本論文と同一の研究グループにより、Chlorolepiota indicaが新種記載されている(Kumari et al., 2012、論文3行まとめR3-00390)。両論文は2012年6月に、ほぼ同時に別々の雑誌に投稿されたが、Kumari et al. (2012) が先に掲載された。 India, Himachal Pradesh, Solan, Kather (新種) Chlorolepiota brunneotincta N.S.Atri, B.Kumari & R.C.Upadhyay 語源…褐色を帯びる(柄および肉が褐変する性質を持つことから) 【よく似た種との区別】 Chlorolepiota mahabaleshwarensis 子実体がカラカサタケ型 胞子紋が黄緑色 クランプを欠く 本種と異なり柄や肉が褐変しない 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり縁シスチジアが多型にならない 本種と異なり柄表皮および子実体基部の菌糸体にクランプを持たない Chlorophyllum molybdites(オオシロカラカサタケ) 肉眼的形態が非常に類似している 傘表面に鱗片を持つ 襞が緑色を帯びる 担子胞子の形態が類似している 本種と異なりつばが一重ではなく二重の複雑な形状になる 本種と異なり担子胞子が截断状にならない 本種と縁シスチジアの形状が異なり、多型にならない 本種と異なり柵状被をなす菌糸の末端が棍棒形~類紡錘形になる ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度84%) Macrolepiota spp.(カラカサタケ属) 肉眼的形態が類似している クランプを持つ 本種と異なり襞が緑色を帯びない 本種より柄が比較的長い 本種と異なり担子胞子に無色の”cap”を持つ 本種と異なり担子胞子が截断状にならない ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Chlorophyllum hortense(フタツミカラカサタケ) つばが一重 柄が傷つくと赤色系の色に変わる 担子胞子に発芽孔を欠く クランプを持つ 本種と異なり担子器が2胞子性 本種と異なり傘表皮が糸状被ではなく子実層状被 本種と異なり菌糸の末端が広棍棒形 Chlorophyllum sphaerosporum 本種と異なり傘表皮が糸状被ではなく子実層状被 本種と異なり菌糸の末端が棍棒形~広棍棒形