(仮訳)ペットのグリーンイグアナにおける新興病原菌、新種Chrysosporium guarroi
Abarca, ML. et al., 2010. Chrysosporium guarroi sp. nov. a new emerging pathogen of pet green iguanas (Iguana iguana). Medical mycology. Available at: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.3109/13693780903173401 [Accessed July 24, 2015].
【R3-02039】2015/07/25投稿

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3行まとめ

スペインにおいて皮膚真菌症に感染したグリーンイグアナから分離された5菌株を基に、Chrysosporium guarroiを新種記載した。
本種は15-37°Cで生育可能であり、分節分生子およびアレウロ型分生子を形成し、後者が単細胞で洋梨形~棍棒形であることなどで特徴づけられた。
D1/D2およびITS領域に基づく分子系統解析で、本新種は同属他種と異なるクレードを形成した。
Spain, Barcelona

(新種)

Chrysosporium guarroi J. Cabañes & Abarca
語源…本属菌の研究者であるJosep Guarro教授に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Nannizziopsis vriesii
爬虫類に対する病原性が知られている
皮膚糸状菌症の原因菌である
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
分生子のサイズが類似している
分生子の形状が類似している
本種と異なり分生子が無柄または細い柄から生じるのではなくほとんどの場合無柄
本種と異なりテレオモルフが知られている
本種よりコロニーの生長が速い
本種と異なり15°Cで生育不能
本種と異なり37°Cで生育不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに96-97塩基の差異、nrLSUの類似度96%)
Chrysosporium queenslandicum
爬虫類に対する病原性が知られている
皮膚糸状菌症の原因菌である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子が洋梨形~棍棒形でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysosporium articulatum
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子が洋梨形~棍棒形でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysosporium tropicum
爬虫類に対する病原性が知られている
皮膚糸状菌症の原因菌である
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子が洋梨形~棍棒形でない
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysosporium keratinophilum
爬虫類に対する病原性が知られている
皮膚糸状菌症の原因菌である
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子が洋梨形~棍棒形でない
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysosporium zonatum
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子が洋梨形~棍棒形でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysosporium indicum
分生子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が無柄または細い柄から生じるのではなく膨大した側枝から生じる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysosporium siglerae
分生子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子が長い
本種と異なり分生子が単細胞ではなく2細胞のことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される