2014年1月18日 （仮訳）ダグラスメープルと関係を持つ抗真菌物質産生性エンドファイトの新種、Collophora aceris Xie, J. et al., 2013. Collophora aceris, a Novel Antimycotic Producing Endophyte Associated with Douglas Maple. Microbial ecology. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s00248-013-0281-5 [Accessed January 17, 2014]. 【R3-00285】2014/01/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 米国の太平洋岸北西部において、ダグラスメープルの組織から分離されたエンドファイトをCollophora acerisとして新種記載した。 本種はSSUの塩基配列は同属の他種と99%一致したが、ITS領域の塩基配列はAllantophomopsis属菌に類似していた。 本種は多くの供試菌に対して抗菌作用を示した新規化合物、コロフォリンを産生し、本種がエンドファイトとして宿主を植物病原菌から保護するはたらきを持つ可能性も示唆された。 47°28′12N, 123°50′50W （新種） Collophora aceris Xie, Strobel, Geary 語源…カエデ属の 【よく似た種との区別】 Collophora paarla 分生子柄が退化的 分生子のサイズの範囲が重なる PDA培地での生長が遅く、2週間25°Cの培養で直径1-2 cmほどにしかならない PDA培地でのコロニーが湿性 PDA培地でのコロニーの表面が不規則な皺状になることがある PDA培地でのコロニーの縁部が波打つことがある SSUの塩基配列がほぼ一致 本種と異なり分生子形成細胞が末端生または側生ではなく節間生 本種と異なり分生子形成細胞にカラレットを持つ 本種と異なり分生子形成細胞の複数箇所から分生子が出芽することがない 本種と異なり分生子形成様式が全出芽型ではなく内生分芽型 本種と異なり菌核を形成しない 本種より栄養菌糸が幅広くなる 本種と異なり気生菌糸を形成することがない 本種と異なりPDA培地でのコロニーが白色~クリーム色ではなく、初め非常に淡い帯ばら黄褐色でのちに黄褐色~肉色 本種と異なりPDA培地でのリバースが白色~クリーム色ではなく黄褐色でのちに肉色になる 本種と異なりPDA培地でのコロニーが、破出状のスライム質で周囲を短い菌糸が囲む様子にならない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Collophora pallida 分生子柄が退化的 分生子のサイズの範囲が重なる 栄養菌糸の幅の範囲が同一 PDA培地での生長が遅く、2週間25°Cの培養で直径1-2 cmほどにしかならない PDA培地でのコロニーの縁部が波打つことがある 気生菌糸を形成しないか形成しても疎ら SSUの塩基配列がほぼ一致 本種と異なり偽分生子殻を形成する 本種と異なり分生子形成細胞にカラレットを持つ 本種と異なり分生子形成細胞の複数箇所から分生子が出芽することがない 本種と異なり分生子形成様式が全出芽型ではなく内生分芽型 本種と異なり菌核を形成しない 本種と異なりPDA培地でのコロニーが白色~クリーム色ではなく、白色~非常に淡い帯ばら黄褐色 本種と異なりPDA培地でのコロニーが、破出状のスライム質で周囲を短い菌糸が囲む様子にならない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Allantophomopsis lycopodina ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子殻を形成する 本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形~瓶形のフィアライドまたはアネライド 本種と異なり分生子形成細胞にカラレットを持つ 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子形成様式が全出芽型ではなく内生分芽型 本種と異なり菌核を形成しない 本種よりPDA培地での生長がずっと速く、7日で9 cmに達する 本種と異なりPDA培地でのコロニーが白色~クリーム色ではなく灰色~灰緑色系 本種と異なりPDA培地でのコロニーが、破出状のスライム質で周囲を短い菌糸が囲む様子にならない 本種と異なりPDA培地でのコロニー表面が平滑または不規則な皺状にならず、羊毛状~フェルト状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される