(仮訳)トルコ、中央黒海地域産のConocybe romagnesiiおよびGerronema subclavatum
Demirak, MSS., Turkekul, I. & Isik, H. 2021. Conocybe romagnesii and Gerronema subclavatum (Basidiomycota: Agaricales) in the Central Black Sea Region of Turkey. Nordic Journal of Botany. Available at: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/njb.03439 [Accessed December 26, 2022] 【R3-10184】2022/12/26投稿

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3行まとめ

トルコ、トカット県からConocybe romagnesiiおよびGerronema subclavatumをトルコ新産種として報告した。
両種はいずれも稀産種とされ、前者はイタリア、スペイン、米国のみ、後者は中国と米国のみからそれぞれ報告されていた。
前者は草地に生じ、後者はハンノキ属樹木の枯枝または腐朽枝に発生しており、同定結果は分子系統解析の結果からも確かめられた。

(アジア、トルコ新産種)

Conocybe romagnesii Hauskn. & G. Moreno
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【よく似た種との区別】
Conocybe apala(キコガサタケ)
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が淡クリーム色
本種と異なり襞が肉桂色
本種と異なり担子胞子に顕著な大型の発芽孔を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Conocybe deliquescens
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が部分的に液化する
本種と異なり傘が褐色
本種と異なり傘表面がスライム状
本種と異なり疑似的な被膜の名残を伴う
本種と異なり襞が吻合する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Conocybe pseudocrispa
形態的に類似している(混同のおそれがある)
本種と異なり傘が黄クリーム色
本種と異なり担子器が2胞子性
Conocybe albipes
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が類白色
本種と異なり傘が類白色~橙褐色
本種より担子胞子が暗色
本種と異なり担子胞子がKOHで淡黄色
本種と異なり担子胞子に大きな発芽孔を有する

(西アジア、トルコ新産種)

Gerronema subclavatum (Peck) Singer ex Redhead
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【よく似た種との区別】
Gerronema keralense
形態的に類似している
本種と異なりトルコにおける分布が知られていない
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり傘に吸水性を欠く
本種と異なり柄表面が圧着した繊維状
本種と異なり柄が中実
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形、類扁桃形または扁桃形
Gerronema elasticum
形態的に類似している
本種と異なりトルコにおける分布が知られていない
本種と異なり傘が帯灰色
本種と異なり傘に不明瞭な吸水性を持つ
本種と異なり襞が白色または類白色
本種と異なり柄が白色
本種と異なりシスチジアを欠く
Gerronema nemorale(オリーブサカズキタケ)
トルコに分布する
同じハンノキ属植物に生じる
樹木の枝に生じる
本種と異なり傘が幼児オリーブ褐色でのちに帯灰緑色、最終的に鈍黄色になる
本種と異なり襞が淡黄色
本種と異なり襞縁部が同色
本種と異なり柄が淡黄色
本種と異なり柄表面全体が糠状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形~広楕円状紡錘状