2020年8月12日 (仮訳)地衣類の属、Cresponeaの研究 Kantvilas, G. 2020. Contributions to the lichen genus Cresponea (Roccellaceae). The Lichenologist. Avaialble at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/contributions-to-the-lichen-genus-cresponea-roccellaceae/E61BF6C85AD8AE2CB4FD430E4447DB64 [Accessed August 12, 2020] 【R3-07587】2020/8/12投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリア、タスマニアの海岸の森林において採集された岩上生地衣の一種を検討し、Cresponea graemeannaeとして新種記載した。 本種は地衣体が幅30 cmの広いパッチ状でごく薄く、子器縁部が放射状に裂け、子器盤に薄い粉霜を伴い、子嚢胞子に5-9隔壁を有することなどで特徴づけられた。 また、新組み合わせC. subpremneaを提唱し、C. litoralisをシノニムとし、オーストラリア産の本属地衣の検索表を掲載した。 Australia, Tasmania, Spring Bay Mill, Cresponea Cliffs (新種) Cresponea graemeannae Kantvilas 語源…本種を採集した”Expedition of Discovery”のスポンサーであるGraeme Wood氏とAnna Cerneaz氏に献名 【よく似た種との区別】 Cresponea plurilocularis オーストラリアに分布する 形態的に類似している(以前は暫定的にこの種に同定されていた) 子実層の厚さの範囲が重なる 子嚢胞子の形態が類似している 子嚢胞子の隔壁数が5-9 子器盤組織の中に時に”sterile plug”を認める 本種と異なりマレーシア、ニューカレドニア、ロード・ハウ島、ニュージーランドなどにおける分布が知られている 本種と異なり硬葉樹林ではなく温帯および亜熱帯林に生息する 本種と異なり岩上生ではなく樹皮生である 本種と異なり地衣体が灰緑色 本種より子器のサイズが小さい 本種と異なり子器盤の粉霜が生育しても脱落しない 本種と異なり子器盤に淡い帯灰色ではなく帯黄色の粉霜をしばしば伴う 本種より果殻が薄い 本種と異なり果殻が放射状に裂けるのではなく全縁 Cresponea subpremnea オーストラリアに分布する 子器の粉霜が生育すると脱落する 本種と異なり硬葉樹林ではなく冷温帯雨林などに生息する 本種と異なり岩上生ではなく常に樹皮生である 本種より子器の最大サイズが小さい 本種と異なり子器盤に帯灰色ではなく帯黄色の粉霜を伴う 本種より果殻がやや薄い 本種と異なり果殻が放射状に裂けるのではなく全縁である 本種より子実層が厚い 本種と異なり子実下層に油滴を含まない 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が5-9ではなく6-11 Cresponea ancistrosporelloides オーストラリアに分布する 岩上生地衣である 本種と異なり地衣体が灰色 本種と異なり地衣体が小区画状 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が顕著に先細りになる Cresponea premnea var. saxicola 岩上生地衣である 本種と異なりオーストラリアではなく北半球に分布する 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が5-9ではなく(4-)5 (新組み合わせ) Cresponea subpremnea (Kantvilas & Vĕzda) Kantvilas 旧名:Lecanactis subpremnea Kantvilas & Vĕzda 【よく似た種との区別】 Cresponea graemeannae オーストラリアに分布する 子器の粉霜が生育すると脱落する 本種と異なり冷温帯雨林などではなく硬葉樹林に生息する 本種と異なり常に樹皮生なのではなく岩上生である 本種より子器の最大サイズが小さい 本種と異なり子器盤に帯黄色ではなく帯灰色の粉霜を伴う 本種より果殻がやや厚い 本種と異なり果殻が全縁ではなく放射状に裂ける 本種より子実層が薄い 本種と異なり子実下層に油滴を含む 本種より子嚢胞子が短い 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が6-11ではなく5-9 Cresponea leprieurii オーストラリアに分布する 本種と異なり冷温帯域ではなく熱帯域に分布する 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が6-11ではなく8-14