2021年7月10日 (仮訳)ユーラシアに分布する興味深い変種、Cortinarius brunneocarpus var. microsporus Khan, J. et al., 2020. Cortinarius brunneocarpus var. microsporus, an interesting variety with Eurasian distribution. Plant Systematics and Evolution. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s00606-020-01703-6 [Accessed July 9, 2021] 【R3-08581】2021/7/10投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州の湿潤針葉樹林で採集された菌を検討し、新変種Cortinarius brunneocarpus var. microsporusとして記載した。 本変種はノルウェーの混交林でも採集されており、エストニアからも塩基配列が報告されていた。 本変種は基本種とは担子胞子のサイズが顕著に小さい点などが異なっていた。 Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa, Swat District, Miandam Valley (新種) Cortinarius brunneocarpus var. microsporus J. Khan 語源…小さな胞子の 【よく似た種との区別】 Cortinarius brunneocarpus パキスタンに分布する 針葉樹林に生息する 柄のサイズの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本変種と異なり単生または小さな散生する集まりをなすのではなく単生する 本変種より傘の直径が大きい 本変種と異なり傘が淡い帯黄褐色~帯赤褐色で中央部が暗褐色なのではなく鮮黄色~黄褐色で中央部が暗褐色、縁部にかけて淡色 本変種と異なり傘が凸形~クッション形で中丘を有するのではなく扁平凸形 本変種と異なり柄が帯赤褐色~帯褐色ではなく類白色~淡い帯黄褐色で基部にかけて帯褐色 本変種と異なり柄が上下同大で基部が僅かに太まり、基部が尖るか僅かに根状になるものもあるのではなく円筒形で基部にかけて僅かに太まる 本変種より担子胞子のサイズが顕著に大きい 本変種と異なり担子胞子が広楕円形~類扁桃形ではなく類球形~倒卵状 本変種と異なり担子胞子表面が中程度~僅かに疣状なのではなく顕著な疣状 本変種とITS領域に基づく分子系統解析で異なる系統を形成する Cortinarius garciae 針葉樹林に生息する 子実体が鮮黄色 傘のサイズの範囲が重なる 柄の長さの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本変種と異なりスペイン、アルタイにおける分布が知られている 本変種と異なりモミ属植物との関連が知られていない 本変種と異なり傘が淡い帯黄褐色~帯赤褐色で中央部が暗褐色なのではなく湿時帯赤橙色~帯赤褐色 本変種と異なり傘が凸形~クッション形で中丘を有するのではなく類球形~凸形で中丘を有する 本変種と異なり柄が帯赤褐色~帯褐色ではなく黄褐ベージュ色~黄褐色 本変種と異なり柄が上下同大で基部が僅かに太まり、基部が尖るか僅かに根状になるものもあるのではなく円筒形、紡錘形または棍棒形で基部が尖った紡錘状 本変種より担子胞子のサイズが大きい 本変種と異なり担子胞子が広楕円形~類扁桃形ではなく正面観で卵状、側面観で類扁桃形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius hinnuleus(キツバフウセンタケ) ヨーロッパに分布する 森林に生息する 傘のサイズの範囲が重なる 柄のサイズの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本変種と異なりフィンランド、オーストリア、ドイツ、カナダにおける分布が知られている 本変種と異なり針葉樹林ではなく広葉樹林および低木林に生息する 本変種と異なり単生または小さな散生する集まりをなすのではなく群生する 本変種と異なり傘が淡い帯黄褐色~帯赤褐色で中央部が暗褐色なのではなく鮮黄色、赤褐色~黄褐色または帯褐黄色 本変種と異なり傘が凸形~クッション形で中丘を有するのではなく鐘形~円錐形、扁平~凸形 本変種と異なり柄が帯赤褐色~帯褐色ではなく褐色、黄褐色~赤褐色、淡褐色~灰褐色 本変種より担子胞子のサイズが大きい 本変種と異なり担子胞子が広楕円形~類扁桃形ではなく類球形~倒卵状 本変種と異なり担子胞子表面が中程度~僅かに疣状なのではなく顕著な疣状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius conicoumbonatus アジアに分布する 森林に生息する 傘のサイズの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本変種と異なりパキスタン、エストニア、ノルウェーではなくトルコなどに分布する 本変種と異なり針葉樹林ではなく混交林などに生息する 本変種と異なり傘が淡い帯黄褐色~帯赤褐色で中央部が暗褐色なのではなく灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色 本変種と異なり傘が凸形~クッション形で中丘を有するのではなく半球形、凸形~中高 本変種より柄が長い 本変種と異なり柄が帯赤褐色~帯褐色ではなく灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色 本変種と異なり柄が上下同大で基部が僅かに太まり、基部が尖るか僅かに根状になるものもあるのではなく棍棒形~円筒形で屈曲する 本変種より担子胞子が長い 本変種と異なり担子胞子が広楕円形~類扁桃形ではなく倒卵状~広楕円形 本変種と異なり担子胞子表面が中程度~僅かに疣状なのではなく中程度~顕著な疣状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される