2015年8月25日 (仮訳)Cortinarius sulfurinusに近縁なフウセンタケ属オオカシワギタケ亜属の新種、Cortinarius koldingensis Frøslev, TG., Jeppesen, TS. & Dima, B., 2015. Cortinarius koldingensis — a new species of Cortinarius, subgenus Phlegmacium related to Cortinarius sulfurinus. Mycological Progress. …. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs11557-015-1098-z [Accessed August 22, 2015]. 【R3-02132】2015/08/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ デンマークにおいて過去15年間にわたり特定の場所で採集されてきたフウセンタケ属の一種を検討し、Cortinarius koldingensisとして新種記載した。 本種はSulfurini系統に属し、傘が淡い帯緑黄色で表面が顕著な繊維状、根状菌糸束がKOHで血赤色に呈色することなどで特徴づけられた。 タイプ標本を含む多数の標本や環境配列を含むITSデータとの比較にもかかわらず、本種と一致する標本は見出されず、本種はヨーロッパにおいて稀であると推定された。 Denmark, Østjylland, Kolding, Marielund (新種) Cortinarius koldingensis Frøslev & T.S. Jeppesen 語源…コリング産の 【よく似た種との区別】 Cortinarius sulfurinus ブナの樹下に発生することがある 傘が淡緑色 根状菌糸束が血赤色に呈色する 子実体に弱いパセリのような臭いがあることがある 担子胞子が大型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じSulfurini系統に含まれる) 本種と異なりデンマークではなくドイツ、スウェーデン、オーストリア、ノルウェー、エストニア、フィンランド、イタリアなどにも分布する 本種と異なり亜寒帯や亜高山帯にも分布する 本種と異なり針葉樹と関係を持つことがある 本種と異なり傘が波打ち中央部がやや窪むのに対してほとんどの場合半球形で、のちに均一に広がる 本種ほど傘縁部が顕著な繊維状でない 本種と異なり柄が短いのではなく少なくとも傘の直径よりは長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域に16塩基、5つのインデルの差異) Cortinarius humolens 生息環境が類似している 本種と異なりデンマークではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり根状菌糸束がアルカリで血赤色に呈色するという特徴を欠く 本種と異なり子実体にパセリのような臭いではなく土やダイコンのような臭いがある 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Sulfurini系統に含まれない) Cortinarius osloensis 生息環境が類似している 本種と異なりデンマークではなくノルウェーなどに分布する 本種と異なり根状菌糸束がアルカリで血赤色に呈色するという特徴を欠く 本種と異なり子実体にパセリのような臭いではなく土やダイコンのような臭いがある 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Sulfurini系統に含まれない) Cortinarius natalis 本種と異なりデンマークではなく南欧に分布する 本種より子実体のサイズが一般的に小さい 本種と異なり傘表面が繊維状ではなく平滑 本種と異なりアルカリでの呈色反応を欠く 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Sulfurini系統に含まれない) Cortinarius lavandulochlorus 本種と異なりデンマークではなくフランスなどに分布する 本種と異なり襞が帯緑灰黄色ではなく帯紫色 本種と異なり菌糸体がアルカリで呈色しない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Sulfurini系統ではなくHUmolentes系統に含まれる) Cortinarius langeorum デンマークに分布する 本種と異なり襞が黄色を帯びない 本種と異なり肉が黄色を帯びない 本種と異なり菌糸体がアルカリで呈色しない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Sulfurini系統に含まれない) Cortinarius oliveopetasatus 傘縁部が繊維状 担子胞子のサイズが類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じSulfurini系統に含まれる) 本種と異なりデンマークではなく北米に分布する 本種より傘がずっと暗色のオリーブ緑色 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域に16塩基、6-7つのインデルの差異) Cortinarius subsulfurinus 子実体の形態が非常に類似している 子実体の色が非常に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じSulfurini系統に含まれる) 本種と異なりデンマークではなく北米に分布する 本種と異なりパセリのような臭いではなくマジョラムのようなスパイシーな臭いがある ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域に16塩基、6-7つのインデルの差異)