(仮訳)Cortinarius parasuaveolens (= C. pseudogracilior):Calochroi節の知見が非常に乏しい種の新規データおよびシノニム化
Clericuzio, M. et al., 2017. Cortinarius parasuaveolens (= C. pseudogracilior): new data and a synonymy of a very poorly known species of section Calochroi. Sydowia. Available at: https://researchportal.helsinki.fi/en/publications/cortinarius-parasuaveolens-c-pseudogracilior-new-data-and-a-synon [Accessed February 2, 2020] 【R3-07012】2020/2/3投稿

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3行まとめ

知見が非常に乏しいCortinarius pseudograciliorC. parasuaveolensの形態およびDNAデータを解析し、前者が後者のシノニムであることを示した。
また、本種の新規データとしてイタリア、ハンガリー、スウェーデン、およびノルウェー産標本を提示した。
本種と近縁種の肉眼的・顕微鏡的形態について、統計学的検定を含む比較を実施した。

(その他掲載種)

Cortinarius parasuaveolens (Bon & Trescol) Bidaud, Moënne-Locc. & Reumaux
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cortinarius catharinae
生態的に類似している
子実体の形態が類似している(本種の傘が幼時類白色を帯びる場合)
子実体のサイズにかなりの変異がある
子実体がのちに黄色を帯びる
子実体の形状にかなりの変異がある
傘が幼時類白色でのちに淡黄褐色を帯びる
襞が桃色~淡紫色
子実体がKOHで帯桃赤色~血赤色に強く呈色する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が時に淡紫色を帯びるという特徴を欠く
本種と異なり柄基部の塊茎の辺縁部に帯紫色の斑点を生じることがない
本種と異なり柄基部の塊茎の肉に帯紫色の斑点を生じることがない
本種より担子胞子の幅が有意に狭い
本種より担子胞子のQ値が有意に大きい
本種と異なり担子胞子がより楕円形で扁桃形のものが少ないという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius molochinus
子実体の形態が類似している(本種の傘が幼時淡紫色を帯びる場合)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体の平均サイズが大きい
本種より担子胞子の頂部が円錐形である
本種より担子胞子の装飾が顕著である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius albertii
傘表面がKOHで桃色~帯赤色に呈色する
柄基部の塊茎表面がKOHで桃色~帯赤色に呈色する
本種と異なり子実体がのちに黄色を帯びるのではなく幼時純白色でのちに黄褐色の斑点を生じる
本種と異なり襞が幼時ごく淡色および退色しやすい帯灰青色で、ごく稀により顕著かつ永続的に淡紫色になる
本種と異なり担子胞子がかなり小型である
Cortinarius subgracilis
傘表面がKOHで桃色~帯赤色に呈色する
柄基部の塊茎表面がKOHで桃色~帯赤色に呈色する
担子胞子が大型のことがある
本種と異なり傘が特徴的な2色をなすことがしばしばある
本種と異なりモミ林に通常生じる
Cortinarius calochrous
本種より子実体が鮮やかな黄色である
本種と異なり子実体がKOHで強い呈色反応を示すという特徴を欠く
Cortinarius cisticola
本種より子実体が鮮やかな黄色である
本種と異なり子実体のKOHに対する呈色反応が強いのではなく中程度
本種と異なり傘がKOHでかなり弱く赤褐色に呈色する
Cortinarius flavoaurantians
本種より子実体が鮮やかな黄色である
本種と異なり子実体のKOHに対する呈色反応が強いのではなく中程度
本種と異なり傘がKOHで橙色~弱く帯紫色に呈色する
Cortinarius ochraceopallescens
本種より子実体が鮮やかな黄色である
本種と異なり子実体がKOHで強い呈色反応を示すという特徴を欠く
Cortinarius sublilacinopes
本種より子実体が鮮やかな黄色である
本種と異なり子実体がKOHで強い呈色反応を示すという特徴を欠く
Cortinarius violaceipes
本種と異なり傘がKOHでマホガニー褐色に呈色する
本種と異なり柄全体が淡紫色~帯紫色
本種と異なり担子胞子が扁桃形