(仮訳)中欧産のオオカシワギタケ亜属の新種、Cortinarius prodigiosus
Borovička, J. et al., 2015. Cortinarius prodigiosus — a new species of the subgenus Phlegmacium from Central Europe. Mycological Progress. …. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1051-1 [Accessed May 20, 2015].
【R3-01843】2015/05/21投稿

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3行まとめ

チェコおよびハンガリーで採集されたフウセンタケ属オオカシワギタケ亜属の菌を検討し、Cortinarius prodigiosusとして新種記載した。
本種は子実体が中型で傘および柄の下部が黄色、襞が帯灰紫色、肉が2色からなることなどで特徴づけられた。
形態学的検討および分子系統解析の結果から、本種がCalochroi節のSplendentesグループに含まれることを示した。
Czech Republic, Central Bohemia, Czech Karst, in the vicinity of the village of Třebotov, Kulivá Hora Nature Reserve

(新種)

Cortinarius prodigiosus B. Bušek, M. Mikšík, J. Borovička, D. Dvořák, L. Albert & B. Dima
語源…驚くべき(独特で魅力的な子実体の肉眼的形質から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cortinarius splendens
子実体が明るい黄色
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じSplendentesグループに含まれる)
本種と異なり襞が帯灰紫色ではなく濃黄色
本種と異なり肉が傘で類白色、柄の大部分で黄色なのではなく子実体全体で黄色
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius meinhardii
子実体が明るい黄色
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり襞が帯灰紫色ではなく濃黄色
本種と異なり肉が傘で類白色、柄の大部分で黄色なのではなく子実体全体で黄色
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius moseri
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と生態的に異なる
本種と形態的に異なる
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius ionochlorus
生息環境が類似している
形態的に類似している
襞が紫色系
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が黄色ではなく緑色
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius lavandulochlorus
生息環境が類似している
本種ほど子実体の黄色が濃くない
本種より塊茎が急な縁取り状である
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と分子系統解析で区別される(別のサブグループに属する)
Cortinarius flavobulbus
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコおよびハンガリーではなく北米に分布する
本種と異なり傘が黄色ではなく帯青紫色~淡紫色
本種と異なり柄が類白色・淡黄色・帯緑黄色・硫黄色ではなく帯青紫色~淡紫色
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius viridirubescens
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコおよびハンガリーではなく北米に分布する
本種と異なり傘が黄色ではなく緑色
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される