(仮訳)ユーカリ属に対して病原性を有するインドネシア産の新種Cryptometrion aestuescens
Gryzenhout, M. et al., 2010. Cryptometrion aestuescens gen. sp. nov. (Cryphonectriaceae) pathogenic to Eucalyptus in Indonesia. Australasian Plant Pathology. …. Available at: http://link.springer.com/article/10.1071/AP09077 [Accessed January 1, 2015].
【R3-01427】2015/01/02投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

インドネシア、スマトラ島北部におけるEucalyptus grandisの病原菌の調査で見出された菌を検討し、新属新種Cryptometrion aestuescensとして記載した。
本種はユーカリ属を宿主とする他のクリフォネクトリア科菌類とは、子座が橙色、分生子果が球形~クッション形、子嚢胞子が紡錘状~楕円形で1隔壁を有する、側糸を欠くなどの特徴で区別された。
接種試験により、本種のE. grandisに対する強い病原性が示され、潜在的に重要な病原菌であることは明らかであった。
Indonesia, Sumatra, Tele

(新種)

Cryptometrion aestuescens Gryzenh. & M.J. Wingf.
語源…(属名)隠れた中間的な(他のクリフォネクトリア科の属と形質を共有することから)/(種小名)熱く感じる(冷涼な環境が適しているにもかかわらず熱帯に分布することから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Holocryphia eucalypti
ユーカリ属植物を宿主とする
病原性を有する
子嚢果の形態が類似している
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1でない
本種と異なり顕著な側糸を有する
本種と異なりコロニーが帯赤橙色~琥珀色ではなく通常白色
本種と異なりコロニーに橙黄色~帯赤橙色ではなく藁黄色~橙色のパッチを伴う
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cryphonectria spp.
全体的形態が類似している
側糸を欠く種が多い(ただし側糸状の細胞を有する種もある)
子嚢胞子の隔壁数が1
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果がよく発達する
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種と異なりコロニーが帯赤橙色~琥珀色ではなく通常白色
本種と異なりコロニーに橙黄色~帯赤橙色ではなく藁黄色~橙色のパッチを伴う
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cryphonectria cubensis
インドネシアに分布する
熱帯域に分布する
幹の病徴が類似している
全体的形態が類似している
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢殻頸部が橙色ではなく黒色
本種と異なり分生子果が橙色ではなく黒色
本種と異なり分生子果が球形~クッション形ではなく洋梨形
本種と異なり最適生長温度が20°Cではなく30°C
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Microthia spp.
全体的形態が類似している
子嚢果の形態が類似している
子嚢胞子の隔壁数が1
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり顕著な側糸を有する
本種と異なりコロニーが帯赤橙色~琥珀色ではなく通常白色
本種と異なりコロニーに橙黄色~帯赤橙色ではなく藁黄色~橙色のパッチを伴う
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Celoporthe dispersa
コロニーの色が類似している
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chrysoporthe spp.
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコロニーが帯赤橙色~琥珀色ではなく白色~肉桂色
ITS+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される