(仮訳)新種Cuphophyllus atlanticus – 北米産のC. canescensの姉妹種
Jordal, JB. & Larsson, E. 2021. Cuphophyllus atlanticus (Hygrophoraceae, Agaricales) – a new sister species to the North American C. canescens. Agarica. Available at: http://www.mfu.no/assets/jordal_larsson2021_cuphophyllus_atlanticus.pdf [Accessed June 19, 2021] 【R3-08519】2021/6/19投稿

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3行まとめ

米国から記載されたCuphophyllus canescensを再検討し、ヨーロッパ産の標本が別種であることを明らかにして新種C. atlanticusとして記載した。
本種は北米(米国、カナダ)とヨーロッパ(ノルウェー、スウェーデン、南欧)の両方に分布し、半自然の草地に発生する稀産種であった。
本種とC. canescensはITS領域に基づく分子系統解析で姉妹群を形成した。
Norway, Vestland (former Hordaland) county, Austevoll municipality, island of Møgster (northern part)

(新種)

Cuphophyllus atlanticus J.B. Jordal & E. Larss.
語源…大西洋の
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【よく似た種との区別】
Cuphophyllus canescens
米国に分布する
肉眼的形態が類似している(従来同種とされてきた)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパにおける分布が知られていない
本種と異なり傘が幼時および新鮮時灰色でしばしば弱く青色を帯び、より淡い帯灰白色の領域を有するのではなく、”benzo brown”から”drab grey”である
本種と異なり柄がほぼ白色~淡い帯灰色ではなく淡い帯紫灰色で基部が白色
本種と異なり柄表面に縦方向の条線を欠くのではなくややあらわす
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく球形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cuphophyllus basidiosus
米国およびカナダに分布する
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が幼時および新鮮時灰色でしばしば弱く青色を帯び、より淡い帯灰白色の領域を有するのではなく帯灰褐色
本種と異なり傘表面に条線を有する
本種と異なり柄がほぼ白色~淡い帯灰色ではなく帯灰褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される