2021年9月7日 (仮訳)中国産の青変性Gyroporus属菌 Huang, C. et al., 2021. Cyanescent Gyroporus (Gyroporaceae, Boletales) from China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/65660/ [Accessed September 7, 2021] 【R3-08759】2021/9/7投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国産の青変性Gyroporus属菌について、形態学的検討および分子系統解析を実施した。 G. alpinusおよびG. flavocyanescensの2新種を記載し、G. brunneofloccosusを同定した。 また、G. pseudomicrosporusのタイプ標本を再検討し、本種がGyrodon属に含まれることを示した。 中国雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市哈巴雪山 (新種) Gyroporus alpinus Yan C. Li, C. Huang & Zhu L. Yang 語源…高山の 【よく似た種との区別】 Gyroporus cyanescens マツ科およびブナ科の森林に生息する 形態的に類似している(従来この種に同定されてきた) ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリア、カナダ、米国などに分布する 本種と異なりヨーロッパアカマツまたはヨーロッパブナが優占する森林に生息する 本種より子実体のサイズが比較的大きい 本種と異なり傘が淡藁色 本種と異なり担子胞子の幅が比較的狭い ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gyroporus violaceotinctus 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と宿主植物が異なる 本種と担子胞子のサイズが異なる 本種と縁シスチジアの形態が異なる Gyroporus pseudocyanescens マツ科およびコナラ属の森林に生息する 形態的に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくスペインなどに分布する 本種と異なりモミ属およびトウヒ属ではなくマツ属植物の森林に生息する 本種と異なり傘が帯藁クリーム色~クリーム黄色でのちにいくぶん帯黄褐色~帯褐色となる 本種と異なり傘表面がビロード状で成熟するとしばしば亀裂を生じる 本種と異なり担子胞子の幅が比較的狭い 本種と異なり傘表皮の末端細胞が短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gyroporus flavocyanescens 中国に分布する ブナ科植物の森林に生息する ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり高山の混交林ではなく熱帯林に生息する 本種と異なりモミ属およびトウヒ属ではなくクリ属植物と関係を持つ 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘が象牙黄色~帯灰黄色でのちに灰橙色~帯褐黄色なのではなく帯黄色~鈍黄色または灰黄色でのちに灰橙色~帯灰橙色 本種と異なり傘表面が羊毛状小鱗片を有する~鱗片状ではなくほぼ無毛またはやや繊維状~微細な綿毛状 本種より担子器が比較的短い 本種より縁シスチジアのサイズが比較的小さい ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国貴州省六盤水市盤州市 (新種) Gyroporus flavocyanescens Yan C. Li, C. Huang & Zhu L. Yang 語源…黄色で青変する(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Gyroporus lacteus ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり子実体が大型 本種と異なり傘が黄褐色 本種と異なり傘表面に鱗片状で綿毛状の小鱗片を伴う 本種と異なり縁シスチジアが大型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gyroporus pseudolacteus ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくスペインなどに分布する 本種と異なり傘が類白色~クリーム白色でのちにいくぶん帯黄褐色 本種と異なり担子器が比較的大型 本種と異なり縁シスチジアが大型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gyroporus alpinus 中国に分布する ブナ科植物の森林に生息する ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり熱帯林ではなく高山の混交林に生息する 本種と異なりクリ属ではなくモミ属およびトウヒ属植物と関係を持つ 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘が帯黄色~鈍黄色または灰黄色でのちに灰橙色~帯灰橙色なのではなく象牙黄色~帯灰黄色でのちに灰橙色~帯褐黄色 本種と異なり傘表面がほぼ無毛またはやや繊維状~微細な綿毛状ではなく羊毛状小鱗片を有する~鱗片状 本種より担子器が比較的長い 本種より縁シスチジアのサイズが比較的大きい ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Gyroporus brunneofloccosus T.H. Li, W.Q. Deng & B. Song 【よく似た種との区別】 Gyroporus cyanescens 形態的に類似している(この種に誤同定された例がある) ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で近縁 本種と形態的に異なる ITS+nrLSUおよびatp6に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gyroporus phaeocyanescens atp6に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が帯黄色~”snuff brown”である 本種と異なり担子胞子のサイズが比較的大きい atp6に基づく分子系統解析で明瞭に区別される