(仮訳)新組み合わせC. lepidotoidesおよびC. populinusのシノニムとして却下されるべき曖昧な学名、Cystoagaricus sylvestris
Muñoz, G., Parra, LA. & Zamora, JC. 2022. Cystoagaricus sylvestris, an ambiguous name to be rejected as synonym of the new combinations C. lepidotoides and C. populinus. Fungi Iberici. Available at: http://micologiaiberica.org/wp-content/uploads/2022/09/FI-2021-07-Cystoagaricus-Munoz-et-al..pdf [Accessed May 3, 2023] 【R3-10569】2023/5/3投稿

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3行まとめ

ヨーロッパの文献においてしばしば混同されてきたPsathyrella lepidotoidesP. populinaについて検討し、両種が別種でありCystoagaricus属に含まれることを示した。
両種の記載文や形質比較表を掲載するとともに、Agaricus populinusのレクトタイプ標本を指定した。
また、Cystoagaricus sylvestrisが曖昧名であり2種のいずれにも当てはまらないことから、本種をその2種のシノニムとすることを提案した。

(新組み合わせ、ヨーロッパ、スペイン、ドイツ、フランス新産種)

Cystoagaricus lepidotoides (A.H. Sm.) G. Muñoz, L.A. Parra & J.C. Zamora

旧名:Psathyrella lepidotoides A.H. Sm.
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【よく似た種との区別】
Cystoagaricus populinus
同じヤマナラシ属樹木に生じる
形態的に類似している(混同されており、同種とされたこともある)
シスチジアに粘液質沈着物を伴うことがある
本種と異なり地上からの発生が知られておらず、ニレ属、トネリコ属樹木などからの発生も知られていない
本種より子実体のサイズがしばしば大きい
本種より傘のサイズがやや大きい
本種と異なり傘表面が淡ベージュ色~帯黄ベージュ色、帯オリーブ褐色または暗褐色の微鱗片状ではなく大きく粗い暗褐色~帯黒褐色の鱗片状
本種と異なり子実層の粘液質沈着物が淡色不明瞭ではなく豊富なアモルファス状
本種と異なりシスチジアが主に頭状または偽頭状なのではなく小嚢形で稀に偽頭状

(新組み合わせ)

Cystoagaricus populinus (Britzelm.) G. Muñoz, L.A. Parra & J.C. Zamora
旧名:Psathyrella populina (Britzelm.) Kits van Wav.
(基礎異名はAgaricus populinus Britzelm.)
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【よく似た種との区別】
Cystoagaricus lepidotoides
同じヤマナラシ属樹木に生じる
形態的に類似している(混同されており、同種とされたこともある)
シスチジアに粘液質沈着物を伴うことがある
本種と異なり地上からの発生が知られており、ニレ属、トネリコ属樹木などからの発生も知られている
本種より子実体のサイズがしばしば小さい
本種より傘のサイズがやや小さい
本種と異なり傘表面が大きく粗い暗褐色~帯黒褐色の鱗片状ではなく淡ベージュ色~帯黄ベージュ色、帯オリーブ褐色または暗褐色の微鱗片状
本種と異なり子実層の粘液質沈着物が豊富なアモルファス状ではなく淡色不明瞭
本種と異なりシスチジアが小嚢形で稀に偽頭状なのではなく主に頭状または偽頭状