(仮訳)アレルギー誘発性の雑草、ブタクサに対するしばしば隠れた病原菌である新属新種Cryptophyllachora eurasiaticaの生物学の解明
Kiss, L. et al., 2018. Deciphering the biology of Cryptophyllachora eurasiatica gen. et sp. nov., an often cryptic pathogen of an allergenic weed, Ambrosia artemisiifolia. Scientific Reports. Available at: https://www.nature.com/articles/s41598-018-29102-5 [Accessed September 13, 2018].
【R3-05487】2018/9/13投稿

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3行まとめ

ブタクサの病原菌Phyllachora ambrosiaeの分類学的位置を検討し、新属Cryptophyllachora属に移した。
また、ハンガリー、ウクライナ、および韓国に産したブタクサの病原菌を検討し、C. eurasiaticaとして新種記載した。
本新種の病態形成をTEMで検討したほか、接種試験を実施し、地理的分布や感染様式に関する仮説を提唱した。
Hungary, near Hatvan

(新種)

Cryptophyllachora eurasiatica L. Kiss, Kovács & R.G. Shivas
語源…(属名)隠れたPhyllachora属/(種小名)ユーラシアの
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【よく似た種との区別】
Cryptophyllachora ambrosiae
同じブタクサを宿主とする
nrSSU+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりハンガリー、ウクライナ、韓国ではなく米国に分布する
本種と異なりAmbrosia elatiorが宿主として知られている
本種と異なり子嚢が上部2/3は広円筒形、下部1/3は倒円錐形なのではなく狭円筒形
本種と異なり子嚢胞子が子嚢内部で基部に近い場所に集まるのではなく1列に配列する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が円筒形で両端が丸いのではなく類球形~広楕円形
nrSSU+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Cryptophyllachora ambrosiae (Sacc.) L. Kiss, Kovács, P.F. Cannon & R.G. Shivas
旧名:Phyllachora ambrosiae Sacc.
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【よく似た種との区別】
Cryptophyllachora eurasiatica
同じブタクサを宿主とする
nrSSU+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくハンガリー、ウクライナ、韓国に分布する
本種と異なりAmbrosia elatiorが宿主として知られていない
本種と異なり子嚢が狭円筒形ではなく上部2/3は広円筒形、下部1/3は倒円錐形
本種と異なり子嚢胞子が子嚢内部で1列に配列するのではなく基部に近い場所に集まる
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなく円筒形で両端が丸い
nrSSU+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される