2018年1月10日 (仮訳)Polyporus dictyopus複合種の解明:Atroporus属の復活および新属Neodictyopusの分離 Palacio, M. et al., 2017. Decrypting the Polyporus dictyopus complex: Recovery of Atroporus Ryvarden and segregation of Neodictyopus gen. nov. (Polyporales, Basidiomyocta). PLOS ONE. Available at: http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0186183 [Accessed January 10, 2018]. 【R3-04746】2018/1/10投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Polyporus dictyopusと同定された新熱帯産標本の形態学的検討および分子系統解析を実施した。 Atroporus属を復活させてA. diabolicusおよびA. rufoatratusをこれに含めた。 また、新属Neodictyopusを提唱してN. dictyopusおよび2新種をこれに含めた。 Brazil, Santa Catarina, Santo Amaro de Imperatriz, Caldas da Imperatriz (新種) Neodictyopus atlanticae Palacio, Robledo & Drechsler-Santos 語源…(属名)新しい網目状の柄(Polyporus dictyopusにちなむ)/(種小名)大西洋の 【よく似た種との区別】 Neodictyopus dictyopus ブラジルに分布する 傘が腎臓形 傘縁部が不規則形で波打ち浅裂する 柄の形状が細長い 担子胞子が類円筒形で稀に狭円筒形 担子胞子のQ値の範囲が重なる ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が腎臓形ではなく腎臓形~扇形 本種と異なり柄が偏心生~側生ではなく側生 本種より柄が短い 本種より柄ががっしりとしている 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neodictyopus gugliottae ブラジルに分布する 傘が腎臓形 柄の形状が細長い 担子胞子が円筒形 ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンにおける分布が知られている 本種と異なり傘の縁部が不規則で波打ち浅裂するのではなく規則的で屈曲し全縁 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が狭円筒形~類円筒形ではなく類円筒形~桿形 ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Brazil, Santa Catarina, Joaçaba, Parque Ecologico Municipal Rio do Peixe (新種) Neodictyopus gugliottae Palacio, Grassi & Robledo 語源…ブラジルの多孔菌類専門家、Adriana Gugliotta博士に献名 【よく似た種との区別】 Neodictyopus atlanticae ブラジルに分布する 傘が腎臓形 柄の形状が細長い 担子胞子が円筒形 ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンにおける分布が知られていない 本種と異なり傘の縁部が規則的で屈曲し全縁なのではなく不規則で波打ち浅裂する 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子が類円筒形~桿形ではなく狭円筒形~類円筒形 ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Atroporus diabolicus (Berk.) Ryvarden 【よく似た種との区別】 Atroporus rufoatratus ブラジルに分布する 顕微鏡的形質が類似している 担子胞子が楕円形で稀に円筒形 骨格結合菌糸が子実層から突出する 骨格結合菌糸の頂部が尖る 骨格結合菌糸が強いデキストリノイド ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体の形状ががっしりとしているのではなく細長い 本種と異なり傘が扁平な円形ではなく窪むか僅かに漏斗状の円形 本種と異なり管孔の層の数が通常2-3ではなく常に1 本種と異なり柄が中心生~偏心生ではなく中心生 本種より柄が長い 本種より柄の幅が狭い 本種と異なり柄の形状ががっしりとしているのではなく細長い 本種と異なり実質の骨格結合菌糸の頂部が尖った刺状ではなく丸く突出する ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Atroporus infernalis ブラジルに分布する 顕微鏡的形質が類似している 本種と異なり傘が扁平な円形ではなく扁平な扇形 本種と異なり柄が中心生~偏心生ではなく側生する 本種より実質の骨格菌糸の柄が長い 本種より実質の骨格菌糸の柄の幅が狭い 本種と異なり実質の骨格結合菌糸の頂部が尖った刺状ではなく丸く突出する (新組み合わせ) Atroporus rufoatratus (Berk.) Palacio, Reck & Robledo 旧名:Polyporus rufoatratus Berk. 【よく似た種との区別】 Atroporus diabolicus ブラジルに分布する 顕微鏡的形質が類似している 担子胞子が楕円形で稀に円筒形 骨格結合菌糸が子実層から突出する 骨格結合菌糸の頂部が尖る 骨格結合菌糸が強いデキストリノイド ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体の形状が細長いのではなくがっしりとしている 本種と異なり傘が窪むか僅かに漏斗状の円形なのではなく扁平な円形 本種と異なり管孔の層の数が常に1ではなく通常2-3 本種と異なり柄が中心生ではなく中心生~偏心生 本種より柄が短い 本種より柄の幅が広い 本種と異なり柄の形状が細長いのではなくがっしりとしている 本種と異なり実質の骨格結合菌糸の頂部が丸く突出するのではなく尖った刺状 ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Atroporus infernalis ブラジルに分布する 本種と異なり傘が窪むか僅かに漏斗状の円形ではなく扁平な扇形 本種と異なり柄が中心生ではなく側生 (その他掲載種) Atroporus infernalis (Berk.) Ryvarden 【よく似た種との区別】 Atroporus rufoatratus ブラジルに分布する 本種と異なり傘が扁平な扇形ではなく窪むか僅かに漏斗状の円形 本種と異なり柄が側生ではなく中心生 Atroporus diabolicus ブラジルに分布する 顕微鏡的形質が類似している 本種と異なり傘が扁平な扇形ではなく扁平な円形 本種と異なり柄が側生するのではなく中心生~偏心生 本種より実質の骨格菌糸の柄が短い 本種より実質の骨格菌糸の柄の幅が広い 本種と異なり実質の骨格結合菌糸の頂部が丸く突出するのではなく尖った刺状 (新組み合わせ) Neodictyopus dictyopus (Mont.) Palacio, Robledo & Drechsler-Santos 旧名:Polyporus dictyopus Mont. 【よく似た種との区別】 Neodictyopus atlanticae ブラジルに分布する 傘が腎臓形 傘縁部が不規則形で波打ち浅裂する 柄の形状が細長い 担子胞子が類円筒形で稀に狭円筒形 担子胞子のQ値の範囲が重なる ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が腎臓形~扇形ではなく腎臓形 本種と異なり柄が側生ではなく偏心生~側生 本種より柄が長い 本種ほど柄ががっしりとしていない 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される