(仮訳)チリ、アタカマ砂漠産のモジホコリ属新種の記載および生活環
Wrigley de Basanta, D., Lado, C. & Estrada-Torres, A., 2012. Description and life cycle of a new Physarum (Myxomycetes) from the Atacama Desert in Chile. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/104/5/1206.short [Accessed July 27, 2015].
【R3-02048】2015/07/28投稿

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3行まとめ

チリ、アタカマ砂漠において採集された変形菌の一種を検討し、Physarum atacamenseとして新種記載した。
本種は胞子が密な疣を伴う暗褐色の多角形で、細毛体の結節部が大型の紡錘形であることなどで特徴づけられた。
また、本種の人工培養を行って胞子の発芽から子嚢形成に至るまでの生活環を記録した。
Chile, Antofagasta Region II, Antofagasta, route RN-1, Caleta Colorada, 49 km north of Paposo

(新種)

Physarum atacamense D. Wrigley, Lado & Estrada
語源…アタカマ産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Physarum nigripodum(アシグロモジホコリ)
本種と異なり外皮が1層ではなく2層からなる
本種と異なり柄が黄色および暗い帯黄褐色ではなく黒色
本種と異なり柄の上部が石灰質
本種より胞子が淡色
本種と異なり胞子が多角形でない
本種より胞子の装飾が疎
本種より細毛体の結節部のサイズが小さい
本種と異なり細毛体の結節部が紡錘形ではなく丸い
Physarum caesiellum
柄が2色からなる
本種と異なり柄の基部が皿状
本種と異なり胞子が暗褐色~帯黒色ではなく淡い帯黄褐色を帯びる淡緑色~灰色
本種より胞子のサイズが小さい
本種と異なり胞子に微細な疣を有する
Physarum alvoradianum
本種と異なり子嚢に偽軸柱を有する(盤状)
本種と異なり柄が黄色および暗い帯黄褐色ではなく黒色
本種と異なり柄が皺状である
本種と異なり柄に石灰質結晶を伴う
本種より胞子のサイズが小さい
本種と異なり胞子に疣の集まりを有する
Physarum album
本種と異なり子嚢が吊り下がって生じる
本種より胞子のサイズが小さい
本種より胞子が淡色
本種と異なり細毛体が基部から放射状に生じる
Physarum atacamense
子嚢が白色
柄を有する
本種より胞子のサイズが小さい
Physarum confusum
子嚢が白色
柄を有する
本種より胞子のサイズが小さい
Physarum florigerum(ハナタマモチモジホコリ)
子嚢が白色
柄を有する
本種より胞子のサイズが小さい
Physarum myricanum
子嚢が白色
柄を有する
本種より胞子のサイズが小さい
Physarum taiwanianum
子嚢が白色
柄を有する
本種より胞子のサイズが小さい
Physarum scoticum
子嚢が白色
柄を有する
本種と異なり柄が石灰質
本種より胞子のサイズが小さい
Physarum spectabile
多汁の基質に生じる
胞子が多角形
本種と異なり柄を通常欠く
本種と異なり柄が生じる場合でも黄色および暗い帯黄褐色ではなく白色~帯黄色
本種と異なり胞子に淡色の狭い帯を有する
Badhamia melanospora
多汁の基質に生じる
胞子が多角形
本種と異なり柄を欠くかあっても膜状
本種と異なり柄を有する場合2色ではなく単色からなる
本種と細毛体の形態が全く異なる