(仮訳)ハリタケ類の稀産種、Sarcodon leucopusの外生菌根の記載および中欧における新規採集地
Mleczko, P., Zubek, S. & Kozak, M., 2011. Description of ectomycorrhiza and a new Central European locality of the rare hydnoid species Sarcodon leucopus (Pers.) Maas Geest. et Nannf. (Thelephorales, Basidiomycota). Nova Hedwigia. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/schweiz/novh/2011/00000092/f0020001/art00017 [Accessed May 4, 2016].
【R3-02896】2016/05/05投稿

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3行まとめ

ポーランド南部のカルパティア山脈において稀産種のSarcodon leucopusを採集し、ポーランド新産種として報告した。
本種は中欧において最も絶滅が危惧されている種の一つで、1980年代にチェコおよびスロバキアから報告されて以来報告がなかった。
本種の宿主としてはドイツトウヒやヨーロッパアカマツが先行研究で多く言及されてきたが、本研究では前者を宿主として確定した。

(ポーランド新産種)

Sarcodon leucopus (Pers.) Maas Geest. & Nannf
ナメシシタケ
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【よく似た種との区別】
Sarcodon versipellis
同じSarcodon節に含まれる
ヨーロッパに分布する
本種と異なり子実体が一般的に褐色なのではなく橙褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
担子胞子の装飾が本種ほど瘤状でない
Sarcodon imbricatus(シシタケ)
同じSarcodon節に含まれる
ヨーロッパに分布する
外生菌根の形態が類似している
外生菌根の生長様式が非常に類似している
本種と異なり傘表面の鱗片が顕著に直立する
本種ほど菌根の菌糸が顕著な結晶に覆われない
本種と異なり菌根の菌糸が吻合する際に隔壁が生じないのではなく隔壁により閉鎖される
本種と異なり内部が褐色の物質またはクリスタロイドで満たされる膨大した厚壁の菌糸を有さない
Sarcodon squamosus(マツシシタケ)
同じSarcodon節に含まれる
ヨーロッパに分布する
本種と異なり傘表面の鱗片が顕著に直立する
Sarcodon atroviridis(オリーブハリタケ)
スイスに分布する
子実体が老成すると緑色に退色する
担子胞子のサイズが類似している
クランプを有する
本種と異なりチェコ、スロバキア、ポーランドなどスイス以外のヨーロッパ諸国における分布が知られていない
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり傘表面に鱗片を欠く
本種と異なり子実体が新鮮時傷つくと黒変する