(仮訳)新種Diaporthe rosiphthora:さらなるバラの立ち枯れ病の病原菌
Caio, P. et al., 2021. Diaporthe rosiphthora sp. nov.: Yet another rose dieback fungus. Crop Protection. Avaialble at: https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0261219420302982 [Accessed October 12, 2020] 【R3-07769】2020/10/12投稿

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3行まとめ

ブラジル、ミナスジェライス州で発生したバラの立ち枯れ病の深刻なアウトブレイクを調査した。
壊死組織から繰り返し分離された菌を検討し、Diaporthe rosiphthoraとして新種記載した。
バラの複数品種に対する接種試験により、本種の病原性と、”Grand Gala”および”Saltinho”などの重要品種における感受性が明らかになった。
Brazil, Viçosa, Minas Gerais, Universidade Federal de Viçosa, Horta Velha

(新種)

Diaporthe rosiphthora sp. nov. C. M. Pereira, B. W. Ferreira & R. W. Barreto
語源…バラ属を破壊する
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Diaporthe schini
ブラジルに分布する
γ分生子を欠く
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバラではなくサンショウモドキなどを宿主とする
本種と異なりα分生子が知られていない
本種よりβ分生子の幅が広い
本種と異なりβ分生子が糸状で直線状~屈曲状なのではなく屈曲状または鎌形のみ
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe eres
同じバラ属植物を宿主とする
α分生子のサイズの範囲が重なる
γ分生子が知られていない
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルではなくイギリスなどに分布する
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく卵形~楕円形
本種と異なりβ分生子を欠く
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe foeniculina
同じバラ属植物を宿主とする
γ分生子が知られていない
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルではなくイタリアなどに分布する
本種よりα分生子が長い
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく卵形~楕円形
本種と異なりβ分生子を欠く
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe incarcerata
同じバラ属植物を宿主とする
γ分生子が知られていない
本種と異なりブラジルではなくデンマーク、イギリスなどに分布する
本種と異なりβ分生子を欠く
Diaporthe rosae
同じバラ属植物を宿主とする
γ分生子が知られていない
本種と異なりブラジルではなくタイなどに分布する
本種よりα分生子が長い
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく長楕円形で中央部が狭窄する
本種よりβ分生子が短い
本種よりβ分生子の幅が広い
本種と異なりβ分生子が糸状ではなく糸状~鉤状
Diaporthe rosicola
同じバラ属植物を宿主とする
β分生子が糸状
γ分生子が知られていない
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルではなくイギリスなどに分布する
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく卵形~紡錘形
本種よりβ分生子が短い
本種よりβ分生子の幅が広い
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe rudis
同じバラ属植物を宿主とする
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルではなくオーストリアなどに分布する
本種よりα分生子が長い
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく卵形~楕円形
本種よりβ分生子のサイズが大きい
本種と異なりβ分生子が糸状ではなく糸状~鉤状
本種と異なりγ分生子が知られている
ITS+TEF1+CALに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phomopsis rhodophila
同じバラ属植物を宿主とする
γ分生子が知られていない
本種と異なりブラジルではなく中国などに分布する
本種よりα分生子が長い
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく”botuliform”である
本種と異なりβ分生子を欠く
Phomopsis rosae
ブラジルに分布する
同じバラ属植物を宿主とする
γ分生子が知られていない
本種と異なりバルバドス、米国、クロアチアなどにおける分布が知られている
本種よりα分生子の最大長が長い
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく卵形~楕円形
本種と異なりβ分生子を欠く
Diaporthe perniciosa
同じバラ属植物を宿主とするとされる
γ分生子が知られていない
本種よりα分生子のサイズが大きい
本種と異なりα分生子が楕円形~紡錘形ではなく長楕円形でやや鈍頭
本種と異なりβ分生子を欠く