(仮訳)アジアにおいてDiplomitoporus rimosusが見出されタバコウロコタケ目に含まれた
Ghobad-Nejhad, M. & Dai, Y-C., 2010. Diplomitoporus rimosus is found in Asia and belongs to the Hymenochaetales. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/102/6/1510.short [Accessed November 7, 2014].
【R3-01260】2014/11/07投稿

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3行まとめ

従来北米およびエチオピアにおいて知られていたDiplomitoporus rimosusをイランから報告した。
分子系統解析の結果、本種は基準種が含まれるpolyporoidクレードではなくhymenochaetoidクレードに含まれたことから、新属Cyanotramaを提唱した。
本属は子実体が背着生で、強いシアノフィリックの骨格菌糸を有することなどで特徴づけられた。

(新組み合わせ、アジア新産種、イラン新産種)

Cyanotrama rimosa (Murrill) Ghobad-Nejhad
旧名:Diplomitoporus rimosus (Murrill) Gilb. & Ryvarden(基礎異名はPoria rimosa Murrill)
語源…(属名)青色の実質の(骨格菌糸が強いシアノフィリックであることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hyphodontia flavipora
子実体の外見がいくぶん類似している
本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹を宿主とする
本種と異なり孔口に細かい結晶を有する菌糸を伴う
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく広楕円形
Antrodia xantha(チョークアナタケ)
肉眼的形態が類似している
本種と異なり白色腐朽ではなく褐色腐朽を引き起こす
本種と異なり骨格菌糸がシアノフィリックでない
本種と異なり骨格菌糸が非アミロイドではなくアミロイド
Megasporoporia setulosa
シスチジオールを有する
骨格菌糸の幅が狭い
骨格菌糸が強いシアノフィリックである
ハイファルペグを有する
本種と異なり汎熱帯的に分布する
本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹を宿主とする
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく円筒形
本種と異なり骨格菌糸が非アミロイドではなくデキストリノイドの場合がある
本種と異なりデンドロハイフィディアを有することがある
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Megasporoporia cavernulosa
骨格菌糸の幅が狭い
骨格菌糸がシアノフィリックである
本種と異なり熱帯域に分布する
本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹を宿主とする
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なりシスチジオールを欠く
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく楕円形
本種と異なりハイファルペグを欠く
Megasporoporia subcavernulosa
アジアに分布する
骨格菌糸の幅が狭い
骨格菌糸がシアノフィリックである
ハイファルペグを有する
本種と異なりイランではなく東アジアに分布する
本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹を宿主とする
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なりシスチジオールを欠く
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく楕円形
本種と異なり骨格菌糸が非アミロイドではなくデキストリノイド
本種と異なりデンドロハイフィディアを有する
Dichomitus mexicanus
骨格菌糸の幅が狭い
骨格菌糸がシアノフィリック
骨格菌糸がデキストリノイドでない
ハイファルペグを有する
本種と異なり米国・エチオピア・イランではなくメキシコに分布する
本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹を宿主とする
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なりシスチジオールを欠く
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなくソーセージ形~円筒形
本種と異なりデンドロハイフィディアを有する
Diplomitoporus costariensis
孔口面がKOHで暗色に呈色する
骨格菌糸の幅が狭い
骨格菌糸がシアノフィリック
骨格菌糸がデキストリノイドでない
本種と異なり米国・エチオピア・イランではなくコスタリカに分布する
本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹を宿主とする
本種より孔口のサイズが小さい
本種と異なりシスチジオールを欠く
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく楕円形
本種と異なりハイファルペグを欠く
Antrodiella thujae
生息環境がいくぶん類似している(乾燥した開けた森林)
子実体が背着生
孔口のサイズが類似する
シスチジオールが紡錘状
担子胞子がソーセージ形
骨格菌糸の幅が狭い
骨格菌糸がシアノフィリック
骨格菌糸がデキストリノイドでない
本種と異なり北米・エチオピア・イランではなく中国に分布する
本種と異なりビャクシン属植物などではなくThuja przewalskiiを宿主とする
本種と異なりハイファルペグを欠く
Fibricium rude
シスチジアが薄壁
菌糸構成が2菌糸型
骨格菌糸の幅が狭い
nrLSUおよびnrLSU+5.8Sに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子器が樽形~短棍棒形ではなく円筒形
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく楕円形
nrLSUおよびnrLSU+5.8Sに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Trichaptum abietinum(シハイタケ)
パレンテソームが無孔
nrLSUおよびnrLSU+5.8Sに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり管孔が暗色
本種と異なり孔口面が帯紫色
本種と異なり肉が2層からなる
本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく屈曲した円筒形
本種と異なりシスチジアを有する(紡錘状)
本種と異なり菌糸構成が2菌糸型(生殖菌糸+骨格菌糸)ではなく2-3菌糸型
nrLSUおよびnrLSU+5.8Sに基づく分子系統解析で明瞭に区別される