(仮訳)動物およびヒト病原菌の環境からのサンプリング中に見出された新種、Aspergillus frankstonensis
Talbot, JJ. et al., 2017. Discovery of Aspergillus frankstonensis sp. nov. during environmental sampling for animal and human fungal pathogens. PLOS ONE. Available at: http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0181660 [Accessed August 17, 2017].
【R3-04307】2017/08/17投稿

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3行まとめ

オーストラリアにおける環境中のコウジカビ属Fumigati節の病原菌に対する曝露リスク調査を実施し、空中および土壌から104菌株を分離した。
ヒトおよび動物の病原菌として知られている7種を同定したほか、他のどの種とも異なる菌を見出し、Aspergillus frankstonensisとして新種記載した。
本新種はCYA25°Cでの生長が遅く、ビリジトキシンの産生能を有することなどで特徴づけられた。
Frankston, Victoria, Australia

(新種)

Aspergillus frankstonensis Talbot et al.
語源…フランクストン産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus viridinutans
同じAVSC(Aspergillus viridinutans種複合体)に含まれる
同所的に分布する(オーストラリア)
ビリジトキシンを産生する
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオランダなどにおける分布が知られている
本種と異なりヒト病原菌として知られている
本種と異なりウサギの糞などから分離される
本種より分生子頭の長径が短い
本種より分生子頭の短径が長い
本種と異なり分生子が明るい緑色ではなく灰緑色
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus arcoverdensis
同じAVSC(Aspergillus viridinutans種複合体)に含まれる
オーストラリアに分布する
土壌から分離される
本種と異なりブラジルなどにおける分布が知られている
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子頭の短径が大きい
本種と異なり分生子が明るい緑色ではなく帯黄白色
本種よりCYA25°Cでのコロニーの生長が速い
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus udagawae
同じAVSC(Aspergillus viridinutans種複合体)に含まれる
オーストラリアに分布する
土壌から分離される
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、ブラジル、タイ、トルコなどにおける分布が知られている
本種と異なりネコから分離される
本種と異なりヒト病原菌として知られている
本種より分生子頭のサイズが大きい
本種と異なり分生子が明るい緑色ではなく鈍緑色
本種よりCYA25°Cでのコロニーの生長が速い
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus fumigatus
同じFumigati節に含まれる
オーストラリアに分布する
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヒト病原菌として知られている
本種と異なり50°Cで生育可能
Mcm7+BenA+Act+RPB2+CaMに基づく分子系統解析で明瞭に区別される