(仮訳)不完全糸状菌Sterigmatobotrys macrocarpaのテレオモルフの発見およびホロモルフ属としてのエピタイプ指定
Réblová, M. & Seifert, KA., 2011. Discovery of the teleomorph of the hyphomycete, Sterigmatobotrys macrocarpa, and epitypification of the genus to holomorphic status. Studies in Mycology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0166061614600476 [Accessed May 27, 2015].
【R3-01864】2015/05/27投稿

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3行まとめ

チェコにおいて、従来不完全世代のみが知られていたSterigmatobotrys macrocarpaのテレオモルフを発見した。
本種の子嚢殻は子座を欠き、子嚢に顕著な頂環を有し、子嚢胞子が無色円筒形~紡錘形、側糸が先細りになることなどで特徴づけられた。
Sterigmatobotrys属のテレオモルフが知られていないことから、ICBN第59.7条に基づき本属の2種をエピタイプ指定し、本属をホロモルフ属とした。
Czech Republic, Šumava Mts. National park, Jilmová skála near Zátoň

(その他掲載種)

Sterigmatobotrys macrocarpa (Corda) S. Hughes
※本種のエピタイプおよびレクトタイプを指定した。命名規約第59.7条に基づきSterigmatobotrys属をホロモルフ属として扱った。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Sterigmatobotrys uniseptata
本種より分生子が短い
本種と異なり分生子が褐色(中央の細胞)ではなく無色
本種と異なり分生子が楕円形・楕円状紡錘形・楕円状棍棒形でしばしば緩やかに屈曲するのではなく円筒形~類棍棒形
本種と異なり分生子の隔壁数が2ではなく1(稀に2)
本種と異なりテレオモルフが知られていない
Carpoligna pleurothecii
分生子形成様式が全出芽型
分生子離脱が破裂的
分化分生子柄を有する
分生子柄が暗色
分生子形成細胞が円筒形
分生子形成細胞がシンポジオ状に伸長する
分生子柄にシンポジオ状に配列する幅広く明瞭な小歯を有する
子嚢の形態が類似している
子嚢胞子の形態が類似している
培養下で分生子柄を常に形成する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と分生子柄の形態が異なる
本種ほど分生子柄頂部の構造が複雑でない
本種ほど分生子柄の小歯が微小かつ痕跡的でない
本種と異なり子嚢殻に乳頭突起を有する
本種と異なり子嚢殻に剛毛を伴う
本種より子嚢が短い
本種より子嚢の幅が広い
本種より子嚢胞子が短い
本種より子嚢胞子の幅が僅かに広い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chaetosphaeria acutata
子嚢が円筒形
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が紡錘形
Chaetosphaeria fennica
子嚢が円筒形
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が紡錘形
Chaetosphaeria ovoidea
子嚢が円筒形
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が紡錘形
Pleurothecium obovoideum
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄が退化的
本種と異なり分生子柄の小歯の数が2-6ではなく最大3
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taeniolella rudis
分生子柄頂部が複雑に分枝する
Taeniolella longissima
分生子柄頂部が複雑に分枝する