(仮訳)新種Diversispora celata:目立たないアーバスキュラー菌根菌の分子生態学および系統分類
Gamper, HA., Walker, C. & Schüßler, A. 2009. New Phytologist. Available at: https://nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1469-8137.2008.02750.x [Accessed August 15, 2019] 【R3-06496】2019/8/15投稿

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3行まとめ

スイスの農地において分離されたアーバスキュラー菌根菌の一種を検討し、Diversispora celataとして新種記載した。
本種は胞子が小型で淡色であるため目立たず、胞子基部が漏斗状であり、胞子壁の最も外側の壁が崩壊性であることなどで特徴づけられた。
nrSSU、nrLSU、およびITSを用いた分子系統解析により、本種がディヴァーシスポラ科クレードにおいて独自の系統を形成することを示した。
Switzerland, field station of the Swiss Federal Institute of Technology (ETH) Eschikon-Lindau ZH, near Zurich

(新種)

Diversispora celata C. Walker, Gamper & A. Schüßler
語源…隠れた(胞子が小型かつ淡色で視認困難であることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Glomus mosseae
胞子が淡黄色
胞子基部が漏斗状
本種と異なり子実体形成が知られている
本種より胞子の平均サイズが大きい
本種より胞子壁のうち”main structural spore wall”の色が明瞭である
本種より胞子壁のうち”main structural spore wall”の層状構造が明瞭である
本種と胞子の隔壁の由来が異なる
本種と異なり胞子壁に明瞭な”third wall component”を欠く
本種より分解前の最も外側の胞子壁が顕著である
本種と異なり最も外側の胞子壁の破片が通常付着したままなのではなくしばしば完全に消失する
本種と異なり胞子壁成分がメルツァー液で一時的に暗色になるのみなのではなく通常桃色または赤色を呈する
Diversispora spurca
胞子壁の構造が類似している
胞子壁の最も外側の壁が崩壊する
nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国における分布が知られている
本種と異なり胞子が黄色ではなく無色
本種ほど胞子の”subtending hyphae”が永存性でない
nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Paraglomus occultum
胞子が小型
本種と異なり胞子が黄色ではなく無色
本種と異なり胞子壁の最も内側の構成要素を欠く