(仮訳)ソーダ湖に産するフェノールオキシダーゼ産生菌の多様性と分布、および新種Curvularia lonarensisの記載
Sharma, R. et al., 2016. Diversity and Distribution of Phenol Oxidase Producing Fungi from Soda Lake and Description of Curvularia lonarensis sp. nov. Frontiers in Microbiology. Available at: http://journal.frontiersin.org/article/10.3389/fmicb.2016.01847/full [Accessed November 30, 2016].
【R3-03523】2016/11/30投稿

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3行まとめ

インド、マハーラーシュトラ州にある塩湖、ロナー湖の底泥および水試料における菌類の多様性を調査し、18属38種を同定した。
104株の純粋培養株全てを対象に、細胞外フェノールオキシダーゼおよびペルオキシダーゼ産生菌をスクリーニングした。
最も高いフェノールオキシダーゼ産生能を示した菌株を基に、新種Curvularia lonarensisを記載した。
Lonar Crater, Buldhana, Maharashtra, India

(新種)

Curvularia lonarensis Rohit Sharma & Rahul Sharma
語源…ロナー(湖)産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Curvularia hominis
分生子柄のサイズの範囲が重なる
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子の中間部分の細胞が暗褐色
分生子表面に疣状装飾を有する
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードVに含まれる)
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種と異なり塩湖の水および底泥ではなくヒトから分離される
本種より節間の分生子形成細胞のサイズが大きい
本種と異なり分生子の中間部分の細胞表面が微細な小疣状ではなく小疣状
本種と異なり分生子の末端細胞表面に装飾を有するのではなく平滑
本種と異なり分生子の細胞数が4ではなく4-5
本種より栄養菌糸の幅が狭い
本種と異なり栄養菌糸表面が平滑ではなく平滑~僅かに粗面
本種と異なりコロニーの中央部が暗緑色~黒色で縁部が淡色なのではなく暗緑色で縁部が白色~オリーブ色
本種と異なりリバースが帯黒色ではなくオリーブ暗緑色
本種と異なり最適生長温度が30°Cではなく25°C
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Curvularia muehlenbeckiae
インドに分布する
節間の分生子形成細胞の長さが重なる
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子の中間部分の細胞が暗褐色
分生子表面に疣状装飾を有する
分生子の細胞数が4
栄養菌糸の幅の範囲が重なる
栄養菌糸の表面が平滑
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードVに含まれる)
本種と異なり米国などにおける分布が知られている
本種と異なり塩湖の水および底泥ではなくMuehlenbeckia属植物の葉から分離される
本種より分生子柄の幅が狭い
本種より分生子柄の節間の膨大部の幅が広い
本種より末端の分生子形成細胞が長い
本種と異なり分生子の中間部分の細胞表面が微細な小疣状ではなく小疣状
本種と異なり分生子の末端細胞表面に装飾を有するのではなく平滑または装飾が少ない
本種と異なりコロニーの中央部が暗緑色~黒色で縁部が淡色なのではなく淡灰色で縁部が暗オリーブ色
本種と異なり最適生長温度が30°Cではなく24°C
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Curvularia americana
分生子表面が粗面
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種より分生子のサイズが僅かに小さい
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードVではなくクレードVIに含まれる)
Curvularia tuberculata
インドに分布する
分生子表面が粗面
本種より分生子のサイズが大きい
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードVではなくクレードVIIに含まれる)
Curvularia verruculosa
インドに分布する
分生子表面が粗面
本種と異なりナイジェリアなどにおける分布が知られている
本種より分生子のサイズが大きい
ITS+LSU+gpdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードVではなくクレードVIに含まれる)