(仮訳)チリ中部の温帯域に産した菌寄生菌Sepedonium属の多様性および宿主との関係
Binimelis-Salazar, J. et al., 2021. Diversity and Host Relationships of the Mycoparasite Sepedonium (Hypocreales, Ascomycota) in Temperate Central Chile. Microorganisms. Available at: https://www.mdpi.com/2076-2607/9/11/2261 [Accessed November 11, 2021] 【R3-08954】2021/11/11投稿

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3行まとめ

チリの温帯域においてイグチ類に発生した菌寄生性のSepedonium属菌を検討した。
ヤマドリタケ属菌に生じた新種S. loyorumを記載し、既知種3種を同定した。
各種の宿主特異性、発生頻度などを記録したほか、本属全種の検索表を掲載した。
Chile, Región de la Araucanía, Temuco, Reserva Rucamanque

(新種)

Sepedonium loyorum Palfner, Casanova-Katny, N. Arnold & Binimelis-Salazar
語源…Boletus loyoおよびBoletus loyita
※2021年11月11日現在、本種はMycoBank/Species fungorumに登録されていない。

【よく似た種との区別】
Sepedonium chalcipori
同じイグチ科の菌を宿主とする
アレウロ型分生子が球形
アレウロ型分生子が顕著な疣に覆われる
ITSおよびITS+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくドイツ、ニュージーランドなどに分布する
本種と異なりヤマドリタケ属ではなくコショウイグチ属菌を宿主とする
本種と異なりフィアライドが3(4)つではなく最大8つ輪生する
本種よりフィアライドの長さ/幅比が小さい
ITSおよびITS+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Sepedonium ampullosporum Damon
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(その他掲載種)

Sepedonium chrysospermum (Bulliard) Fries
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【よく似た種との区別】
Sepedonium laevigatum
チリに分布する
アレウロ型分生子が黄色
アレウロ型分生子が球形
アレウロ型分生子が顕著な疣に覆われる
MPA培地でのコロニーが数日で黄金色になる
ITSおよびITS+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの最大長が長い
本種よりMPA培地におけるコロニーの生長が速い
ITSおよびITS+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Sepedonium laevigatum Sahr & Ammer
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【よく似た種との区別】
Sepedonium chrysospermum
チリに分布する
アレウロ型分生子が黄色
アレウロ型分生子が球形
アレウロ型分生子が顕著な疣に覆われる
MPA培地でのコロニーが数日で黄金色になる
ITSおよびITS+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの最大長が短い
本種よりMPA培地におけるコロニーの生長が遅い
ITSおよびITS+RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される