(仮訳)新種Doassansiopsis caldesiaeおよびDoassansiopsis tomasii:カメルーン産の特筆すべき黒穂菌2種
Piątek, M. et al., 2008. Doassansiopsis caldesiae sp. nov. and Doassansiopsis tomasii: two remarkable smut fungi from Cameroon. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/100/4/662.short [Accessed January 8, 2017].
【R3-03642】2017/01/09投稿

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3行まとめ

カメルーンにおいてCaldesia reniformisの葉に生じた菌を検討し、Doassansiopsis caldesiaeとして新種記載した。
本種は宿主の葉に扁平な胞子堆を生じ、胞子団が帯黒色で僅かに隆起した点状装飾を有し、黒穂胞子が球形であることなどで特徴づけられた。
また、西アフリカおよびカメルーンにおける新産種としてスイレン属植物を宿主とするD. tomasiiを報告し、本属の全既知種の検索表を掲載した。
Cameroon, West Province, Department of Noun, Lacs Paponoun, at the shore of the largest lake, ca. 45 km NE of Bafoussam

(新種)

Doassansiopsis caldesiae Piatek & Vánky
語源…マルバオモダカ属の
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【よく似た種との区別】
Doassansiopsis deformans
同じオモダカ科植物を宿主とする
胞子団のサイズの範囲が重なる
黒穂胞子のサイズの範囲が重なる
皮層の不稔細胞がかなり顕著
本種と異なりカメルーンではなく北米、中米、東アジアに分布する
本種と異なりCaldesia reniformisではなくSagittaria latifoliaなどオモダカ属植物を宿主とする
本種と異なり宿主の葉ではなく葉、葉柄、花、子房に胞子堆を生じる
本種と異なり宿主にゴールや歪曲などの過形成を起こす
本種と異なり胞子団が帯黄褐色ではなく淡い帯黄褐色
本種より中央の不稔細胞のサイズが大きい
本種と異なり中央の不稔細胞がほぼ無色ではなくほぼ無色~淡黄色
本種より皮層の不稔細胞のサイズが大きい
本種と異なり皮層の不稔細胞が淡い帯黄褐色ではなくほぼ無色
Doassansiopsis furva
同じオモダカ科植物を宿主とする
宿主の葉に胞子堆を生じる
胞子堆が厚くない
中央の不稔細胞のサイズの範囲が重なる
本種と異なりCaldesia reniformisではなくSagittaria latifoliaS. rigidaを宿主とする
本種と異なりカメルーンではなく北米などの温帯域~亜寒帯域に分布する
本種と異なり胞子団が帯黄褐色ではなく淡い帯黄褐色
本種より黒穂胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり黒穂胞子が1層ではなく1層、稀に部分的に2層で配列する
本種と異なり中央の不稔細胞がほぼ無色ではなくほぼ無色~淡黄色
本種と異なり皮層の不稔細胞がかなり顕著なのではなくかなり不明瞭
本種と異なり皮層の不稔細胞が淡い帯黄褐色ではなく淡黄色
Doassansiopsis intermedia
同じオモダカ科植物を宿主とする
宿主の葉に胞子堆を生じる
胞子堆が厚くない
胞子団が帯黄褐色
皮層の不稔細胞がかなり顕著
皮層の不稔細胞が淡い帯黄褐色
本種と異なりCaldesia reniformisではなくSagittaria cuneataS. latifoliaを宿主とする
本種と異なりカメルーンではなく北米などに分布する
本種より胞子団のサイズが大きい
本種より黒穂胞子のサイズが小さい
本種と異なり黒穂胞子がほぼ無色または淡黄色ではなく淡黄褐色
本種と異なり黒穂胞子が1層ではなく3-6層で配列する
本種より中央の不稔細胞のサイズが小さい
本種と異なり中央の不稔細胞がほぼ無色ではなく淡黄色
本種より皮層の不稔細胞の最大長が短い
Burrillia narasimhanii
同じCaldesia reniformisを宿主とする
本種と異なりカメルーンではなくインドに分布する
本種と異なり胞子団の内容が密に詰まった胞子および僅かな不稔細胞からなり皮層の細胞を欠く
本種より黒穂胞子のサイズが小さい
Pseudodermatosorus alismatis-oligococci
同じマルバオモダカ属植物を宿主とする
本種と異なりカメルーンではなくスリランカ、南アフリカ、ジンバブエなどに分布する
本種と異なりCaldesia reniformisではなくC. oligococcaLimnophyton obtusifoliumなどを宿主とする
本種と胞子団の構造が異なる

(西アフリカ、カメルーン新産種)

Doassansiopsis tomasii Vánky
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【よく似た種との区別】
Doassansiopsis nymphaeae
同じスイレン属植物を宿主とする
黒穂胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりカメルーン、エチオピア、ウガンダではなくインド、ジンバブエ、ケニアなどに分布する
本種と異なり宿主の葉ではなく葉柄に生じる
本種と異なり胞子堆が厚い杯形ではなく腫瘍状に膨らむ
本種より胞子団の最大直径が小さい
本種と異なり胞子団の中央に偽柔組織状の細胞を含むという特徴を欠く
Doassansiopsis ticonis
同じスイレン属植物を宿主とする
本種と異なりカメルーン、エチオピア、ウガンダではなくコスタリカに分布する
本種と異なり胞子堆が厚い杯形ではなく扁平
本種より黒穂胞子のサイズが小さい