(仮訳)中国産の2新種、Entoloma mastoideumおよびE. praegracile
He, X-L. et al., 2011. Entoloma mastoideum and E. praegracile – two new species from China. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2011/00000116/00000001/art00047 [Accessed May 14, 2016].
【R3-02925】2016/05/15投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国の森林で採集された2種を検討し、Entoloma mastoideumおよびE. praegracileとしてそれぞれ新種記載した。
前者は傘が帯桃色~肉色で顕著な乳頭突起を有し、担子器が(1-)2胞子性、担子胞子が6-8角形であることなどで特徴づけられた。
後者は子実体が小型で淡橙色、担子器が(1–)2–3胞子性で縁シスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。
中国広東省陽江市陽春市鵞凰嶂自然保護区

(新種)

Entoloma mastoideum T.H. Li & Xiao Lan He
語源…乳の(傘の乳頭突起から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma lilacinoroseum
肉眼的形態が類似している
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なり担子器が(1-)2胞子性ではなく4胞子性
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形~円筒形、稀に紡錘状なのではなく徳利形~脛骨形
Entoloma bisporigerum
担子器が2胞子性
本種と異なり傘が帯桃色、肉色、淡い帯桃褐色ではなく褐色
本種と異なり傘に乳頭突起を有するのではなく中央部が臍状に窪む
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアを欠く
Entoloma bisporiferum
担子器が2胞子性
本種と異なり傘に乳頭突起を有するのではなく平らか僅かに窪み乳頭突起を欠く
Entoloma bisporum(フタツミウラベニタケ)
担子器が2胞子性
本種と異なり傘が帯桃色、肉色、淡い帯桃褐色ではなく淡黄褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Entoloma commune
担子器が2胞子性
本種と異なり傘が帯桃色、肉色、淡い帯桃褐色ではなく淡褐色
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
中国貴州省銅仁市江口県梵浄山

(新種)

Entoloma praegracile Xiao Lan He & T.H. Li
語源…非常に細長い(柄の形状と脆い質から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma aurantipes
アジアに分布する
子実体が橙色系
本種と異なり傘が蝋黄色、帯桃蝋黄色、淡橙黄色ではなく淡橙色
本種と異なり傘に褐色の小鱗片を伴う
本種と異なり担子器が(1-)2-3胞子性ではなく4胞子性
本種と異なり縁シスチジアを有する
Entoloma croceum
アジアに分布する
子実体が橙色系
本種と異なり中国ではなくニュージーランドなどに分布する
本種と異なり傘が蝋黄色、帯桃蝋黄色、淡橙黄色ではなく橙色
本種と異なり傘が僅かに窪むことがあるか窪まないのではなく臍状に窪む
本種と異なり襞が垂生する
本種と異なり担子器が(1-)2-3胞子性ではなく4胞子性
本種と異なり縁シスチジアを有する
Entoloma kobayasianum
アジアに分布する
子実体が橙色系
本種と異なり中国ではなく日本などに分布する
本種と異なり傘が僅かに窪むことがあるか窪まないのではなく臍状に窪む
本種と異なり担子器が(1-)2-3胞子性ではなく4胞子性
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアを有する
Entoloma quadratum(アカイボカサタケ)
アジアに分布する
子実体が橙色系
本種と異なり担子器が(1-)2-3胞子性ではなく4胞子性
本種と異なり担子胞子が5-6(-7)角形ではなく正方形
Entoloma roseum
アジアに分布する
子実体が橙色系
本種と異なり傘に小鱗片を伴う
本種と異なり襞が直生~やや垂生
本種と異なり襞に長縁毛を有する
本種と異なり担子器が(1-)2-3胞子性ではなく4胞子性
本種と異なり縁シスチジアを有する
Entoloma bisporum(フタツミウラベニタケ)
子実体が小型
担子器が2胞子性
縁シスチジアを欠く
本種と異なり傘が蝋黄色、帯桃蝋黄色、淡橙黄色ではなく淡黄褐色で中央部が濃色
本種と異なり柄が比較的短い
本種と異なり柄が傘と同色かより淡色
本種より担子器の幅が狭い
本種と異なり担子器が類棍棒形ではなく典型的には棍棒形
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種と異なりクランプを稀に有するのではなく欠く