(仮訳)南オーストラリア州産の新種、Entoloma ravinense
Catcheside, PS., Vonow, HP. & Catcheside, DEA. 2016. Entoloma ravinense (Agaricales, Basidiomycota), a new species from South Australia. Journal of the Adelaide Botanic Gardens. Available at: https://data.environment.sa.gov.au/Content/Publications/JABG29P041_Catcheside.pdf [Accessed November 15, 2018] 【R3-05678】2018/11/16投稿

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3行まとめ

オーストリア、カンガルー島の硬葉樹林で採集された菌を検討し、Entoloma ravinenseとして新種記載した。
本種は子実体が白色で側生し、傘が密な毛に覆われ、内側に巻き、襞が密で、担子器が大型であることなどで特徴づけられた。
オーストラリア産ヒラタケ型イッポンシメジ属菌の検索表およびヒラタケ型イッポンシメジ属菌の形質比較表を掲載した。
South Australia, Kangaroo Island, North facing slope of Ravine des Casoars Wilderness Area

(新種)

Entoloma ravinense P.S. Catches., Vonow & D.E.A. Catches.
語源…Ravine des Casoars野生動物保護区産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma pitereka
オーストラリアに分布する
木質基質に発生する
子実体がヒラタケ型
子実体表面に粘性を欠く
担子胞子のサイズが類似している
傘表皮菌糸の形態が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘縁部が巻いたままなのではなく成熟すると平らになる
本種ほど傘表面が毛状でない
本種と異なり襞の間隔が密ではなくやや疎
本種と異なり小襞の次数が2-3ではなくほとんどの場合1
本種より担子器がかなり短い
本種と異なり担子器基部の菌糸にクランプを有することがある
本種より担子胞子が長いことがある
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり縁シスチジアを有することがある
本種より傘表皮の末端菌糸が膨大する数が多い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claudopus minutoincanus
オーストラリアに分布する
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
担子胞子のサイズが類似している
菌糸にクランプを欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり樹皮ではなく岩から発生する
本種と異なり傘表面に粘性を有する
本種より担子器が短い
本種より担子器の幅が広い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claudopus rupestris
オーストラリアに分布する
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
担子胞子のサイズが類似している
菌糸にクランプを欠く
本種と異なり樹皮ではなく岩から発生する
本種と異なり傘表面に粘性を有する
本種より担子器のサイズが小さい
Claudopus viscosus
オーストラリアに分布する
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
担子胞子のサイズが類似している
菌糸にクランプを欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり樹皮ではなく岩から発生する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘表面に粘性を有する
本種より担子器のサイズが小さい
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma byssisedum
オーストラリアに分布する
子実体がヒラタケ型
襞の間隔が密
縁シスチジアを欠く
本種と異なり北半球における分布が知られている
本種と異なり子実体が白色ではなく淡灰色~灰褐色
本種と異なり傘が淡灰色~灰褐色
本種より襞の枚数が少ない
本種より担子器が短い
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり菌糸にクランプを有する
Entoloma albotomentosum
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり樹皮ではなく草本の腐朽残渣などに発生する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり襞が二叉分岐することがある
本種と異なり襞の間隔が密ではなく疎
本種より担子器のサイズが小さい
Entoloma alliodorum
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり樹皮ではなくコケ、地衣、非常に腐朽の進んだ材などに発生する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり襞が二叉分岐することがある
本種と異なり襞の間隔が密ではなく疎
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり菌糸にクランプを有する
Entoloma exiguum
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり樹皮ではなく草本の下の植物残渣などに発生する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり襞が二叉分岐することがある
本種と異なり襞の間隔が密ではなく疎
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり担子器が袋状
本種より担子胞子のサイズがやや大きい
本種と異なり菌糸にクランプを有する
Entoloma jahnii
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり樹皮ではなく腐朽材などに発生する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり襞の間隔が密ではなく疎
本種より担子器のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり菌糸にクランプを有する
Entoloma parasiticum(ヒメヤグラタケモドキ)
子実体がヒラタケ型
子実体が白色
担子器のサイズが類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり樹皮ではなく他の菌の子実体または枯死材などに発生する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり菌糸にクランプを有する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma pseudoparasiticum
本種と異なり樹皮ではなく他の菌の子実体などに発生する
本種と異なり傘が白色ではなく淡褐色
本種と異なり柄が白色~クリーム色ではなく淡褐色
Entoloma depluens(カクミノコナカブリ)
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が白色ではなく灰色
本種と異なりシスチジアを有する
本種と異なり菌糸にクランプを有する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma ollare
本種と異なり樹皮ではなく室内にある海外の植物の鉢植えなどに発生する
本種と異なり子実体が白色ではなく帯灰色~クリームベージュ色
本種と異なり襞の間隔が密ではなく疎
本種より担子器のサイズがずっと小さい
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
Entoloma repens
本種と異なりオーストラリアではなくタンザニア、スリランカなどに分布する
本種と異なり子実体が白色ではなく灰色から類白色になる
本種と異なり襞の間隔が密ではなく疎
本種より担子器のサイズがずっと小さい
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
Entoloma alpinum
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じClaudopusクレードに含まれる)
本種と異なりオーストラリアではなく中国などに分布する
本種と異なり樹皮ではなく地上に発生する
本種と異なり子実体が白色ではなく淡藁黄色
本種と異なり担子器が2胞子性
本種より担子胞子のサイズがかなり大きい
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される