(仮訳)サワシバに発生するErysipheUncinula節の新種、Erysiphe paracarpinicola
Meeboon, J. & Takamatsu, S., 2013. Erysiphe paracarpinicola: A new species of Erysiphe sect. Uncinula on Carpinus cordata (Betulaceae). Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354012000307 [Accessed March 10, 2014].
【R3-00487】2014/03/10投稿

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3行まとめ

クマシデ属樹木に寄生するErysipheUncinula節の種について、形態学的検討および分子系統解析を行った。
サワシバに発生した隠蔽種をErysiphe paracarpinicolaとして新種記載した。
本種は狭義のE. carpinicolaに類似していたが、子嚢の数や付属糸の長さなどで区別された。
新潟県糸魚川市明星山

(新種)

Erysiphe paracarpinicola Meeboon & S. Takam.
語源…Erysiphe carpinicolaに似た
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Erysiphe carpinicola
日本に分布する
クマシデ属樹木を宿主とする
ITS+LSU+IGSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりサワシバではなくクマシデを宿主とする
本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢の数が3-5個ではなく4-10個
本種より付属糸が長く、150 μmまでではなく220 μmまでになる
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成が知られていない
ITS+LSU+IGSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の配列類似度86.9%)
Erysiphe carpini-laxiflorae
日本に分布する
クマシデ属樹木を宿主とする
分生子柄の基部が特徴的に波打つ
ITS+LSU+IGSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりサワシバではなくアカシデを宿主とする
本種より付属糸が長く、150 μmまでではなく300 μmまでになる
本種と異なり付属糸の頂部がコイル状になる
本種と異なり付属糸が同大またはいくぶん幅を増すことがある
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成が知られていない
ITS+LSU+IGS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の配列類似度75.8%)
Erysiphe arcuata
クマシデ属樹木を宿主とする
ITS+LSU+IGSに基づく分子系統解析で近縁
本種より付属糸が長く、150 μmまでではなく360 μmまでになる
本種と異なり付属糸が全体的に屈曲して弧をなす
本種と異なり分生子柄が波打たず直線状
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成が知られていない
ITS+LSU+IGS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Erysiphe carpini-cordatae
日本に分布する
サワシバを宿主とする
閉子嚢殻あたりの子嚢の数が類似している
ITS+LSU+IGSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり”anchor hyphae”(短い剛毛状の付属糸)を欠く
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成が知られていない
ITS+LSU+IGSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される