(仮訳)形態および分子のデータに基づくイラン産の新種Erythricium atropatanumの記載
Ghobad-Nejhad, M. & Hallenberg, N., 2011. Erythricium atropatanum sp. nov. (Corticiales) from Iran, based on morphological and molecular data. Mycological progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-010-0674-5 [Accessed April 2, 2014].
【R3-00565】2014/04/02投稿

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3行まとめ

イランの東アーザルバーイジャーン州で採集されたコウヤクタケ類の一種を、Erythricium atropatanumとして新種記載した。
本種は子実体が帯桃色で、担子胞子が広楕円形~紡錘形であり、クランプを欠くことなどで特徴づけられた。
また、本新種を含むErythricium属菌全種の検索表を掲載した。
Iran, East Azerbaijan Province, Jolfa, Livarjan

(新種)

Erythricium atropatanum Ghobad-Nejhad & Hallenb.
語源…Atropatan(東アーザールバーイジャーン州のラテン語名)の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Erythricium laetum
腐生菌である
子実体が背着生
子実体が帯桃色
担子胞子が大型
担子胞子が楕円状紡錘形
担子胞子が厚壁
担子胞子の壁がシアノフィリック
クランプを欠く
基部の菌糸がKOHで呈色反応を示さない
アナモルフを持たない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じErythriciumクレードに含まれる)
本種と異なりイランではなくヨーロッパおよび北米に分布する
本種と異なり子実体が蝋状ではなく皮状
本種と異なり子実体形成菌糸層を持つ
ITS、LSU、ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laetisaria fuciformis
クランプを欠く
ITS領域およびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁(同じErythriciumクレードに含まれる)
本種と異なり腐生菌ではなく草本に寄生する
本種と異なり子実体縁部に特徴的なクラバリオイドの構造を形成する
本種と異なり担子胞子が厚壁ではなく薄壁
本種と異なり担子胞子がシアノフィリックでない
本種と異なりアナモルフを持つ
ITS、LSU、ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marchandiobasidium aurantiacum
クランプを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じErythriciumクレードに含まれる)
本種と異なり地衣生菌である
本種と異なり子実層がごく僅かしか発達しない
ITS、LSU、ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marchandiomphalina foliacea
クランプを欠く
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁(同じErythriciumクレードに含まれる)
本種と異なり担子菌地衣である
本種と異なり担子器果が知られていない
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される