(仮訳)中国の亜熱帯および熱帯域に産し、形態および分子データを基に記載された新属Erythrophylloporus
Zhang, M. & Li, T-H. 2018. Erythrophylloporus (Boletaceae, Boletales), a new genus inferred from morphological and molecular data from subtropical and tropical China. Mycosystema. Available at: https://doi.org/10.13346/J.MYCOSYSTEMA.180186 [Accessed October 23, 2018].
【R3-05609】2018/10/24投稿

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3行まとめ

中国、海南・広東・江西・浙江省の常緑広葉樹林で採集された菌を検討し、新属新種Erythrophylloporus cinnabarinusとして記載した。
本種は子実体が帯赤橙色~帯黄赤色で、子実層托が赤色の襞状、傷つくと暗紫色~帯黒青色に変色し、担子胞子が楕円形、シスチジアに暗黄褐色色素が含まれることなどで特徴づけられた。
分子系統解析で本種はイグチ科クレードに含まれ、形態的に類似するコショウイグチ属や同じ襞状子実層托を有する属とは類縁性が示されなかった。
中国海南省楽東リー族自治県尖峰嶺国家級自然保護区

(新種)

Erythrophylloporus cinnabarinus Ming Zhang & T.H. Li.
語源…(属名)赤いキヒダタケ属/(種小名)朱色の(子実体全体の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phylloporus coccineus
子実体の色が類似している
襞が帯赤橙色
柄の基部に菌糸体を伴う
肉が鮮黄色
本種と異なり中国ではなくシンガポールなどに分布する
本種と異なり襞の間隔がやや疎
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より側シスチジアのサイズが大きい
Phylloporus fagicola
子実体の色が類似している
襞が帯赤橙色
柄の基部に菌糸体を伴う
肉が鮮黄色
本種と異なり中国ではなくメキシコなどに分布する
本種より襞の間隔が密
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子の形状が細長い
本種と異なり側シスチジアが厚壁
Phylloboletellus spp.
子実層托が襞状
本種と異なり担子胞子表面が平滑ではなく顕著な装飾を有する
本種と複数遺伝子に基づく分子系統解析において近縁でない
Phyllobolites spp.
子実層托が襞状
本種と異なり担子胞子表面が平滑ではなく顕著な装飾を有する
Chalciporus chontae
子実層托の色が類似している
柄の基部の菌糸体が黄色
担子胞子表面が平滑
シスチジアが帯黄褐色
本種と異なり子実層托が襞状ではなく放射状に配列する管孔状~やや襞状
Chalciporus rubinus
子実層托がルビー色または帯赤色
柄の基部の菌糸体が黄色
担子胞子がほぼ卵状~広楕円形
シスチジアに褐色色素を含む